チャの新害虫ウスコカクモンハマキの生態と分布

タイトル チャの新害虫ウスコカクモンハマキの生態と分布
担当機関 (独)農業技術研究機構 野菜茶業研究所
研究期間 1999~2001
研究担当者 佐藤安志
野口浩(農環研)
発行年度 2001
要約 ウスコカクモンハマキ Adoxophyes dubia は、チャの重要害虫であるチャノコカクモンハマキの同胞種で、性フェロモンの組成や発育零点、有効積算温度等が異なる。本種は、静岡から沖縄までの広い地域に分布し、チャを加害する。
キーワード ウスコカクモンハマキ、チャノコカクモンハマキ、性フェロモン、発育零点、有効積算温度、分布、チャ害虫
背景・ねらい ウスコカクモンハマキ Adoxophyes dubia は、チャの重要害虫であるチャノコカクモンハマキ A. honmai同胞種として記載された新種であり、成虫形態以外の特性はほとんど知られていない。そこで、ウスコカクモンハマキの生態的特性や分布を解明し、両種を適確に管理するための基礎的知見を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
恒温飼育試験より推定された各発育ステージの発育零点と有効積算温度は、表1のとおりである。ウスコカクモンハマキでは、全てのステージでチャノコカクモンハマキより発育零点が低く、有効積算温度が高い。
2.
ウスコカクモンハマキは、短日条件下でも幼虫期間、蛹期間の延長が認められない(図1)。チャノコカクモンハマキ同様、明瞭な幼虫休眠はない。
3.
ウスコカクモンハマキの性フェロモンの有効成分は、チャノコカクモンハマキの2主成分と同一で、Z-9-テトラデゼニル=アセタート(Z9-TDA)とZ-11-テトラデゼニル=アセタート(Z11-TDA)の混合物である。しかし、チャノコカクモンハマキとはその混合比率が異なる(図2)。ウスコカクモンハマキでは、雌の保有する成分比率、雄の反応性ともZ9-TDA:Z11-TDA=2:8にピークがある。
4.
全国各地の茶園を中心に分布調査を行ったところ、ウスコカクモンハマキは本州西南部(静岡以西)から四国、九州、沖縄まで分布する。一方チャノコカクモンハマキの分布は、関東以南、奄美諸島以北である(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
ウスコカクモンハマキは果樹等の他作物も加害する。ウスコカクモンハマキとチャノコカクモンハマキの混棲域では、両種が混同されている可能性が高く、注意が必要である。
2.
ウスコカクモンハマキの年間世代数はチャノコカクモンハマキと同程度であるが、発生時期は世代により異なるものと推定される。
3.
フェロモントラップを用いたチャノコカクモンハマキの調査では、ウスコカクモンハマキの発生は調査できない。
4.
茶園におけるウスコカクモンハマキの優占度は、チャノコカクモンハマキが分布していない沖縄以外では、一般に高くない。
図表1 232930-1.gif
図表2 232930-2.gif
図表3 232930-3.gif
カテゴリ 害虫 性フェロモン フェロモン

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