タイトル | トマトサビダニのトマトでの増殖・被害と天敵の発見 |
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担当機関 | (独)農業技術研究機構 野菜茶業研究所 |
研究期間 | 1999~2001 |
研究担当者 |
M.M.Haque 河合 章 |
発行年度 | 2001 |
要約 | トマトサビダニはトマトで指数的に増加する。トマトサビダニが寄生した株では、草丈、葉数、健全葉数が減少する。新たに発見したコハリダニ科のトマトツメナシコハリダニはトマトサビダニの有力な天敵である。 |
キーワード | トマトサビダニ、トマト、被害、トマトツメナシコハリダニ、天敵 |
背景・ねらい | トマトサビダニは世界的なトマトの重要害虫で、近年、わが国では殺虫剤の使用量を抑制した施設で発生が増加している。本種の総合的管理法確立のため、トマトでの増殖と被害を明らかにするとともに、天敵を探索する。 |
成果の内容・特徴 | 1. トマトサビダニはトマトへの寄生後、指数的に増加する(図1)。日当たり瞬間増加率は0.175で、30日で191倍、60日で36,316倍に増加する。 2. トマトサビダニが寄生した株では、寄生1週間後から草丈、葉数が無寄生株に比べ有意に小さくなり、その差は徐々に大きくなる(図2、3)。また、寄生株では寄生部位でトマトサビダニが急速に増殖し、葉は褐変、枯死し、トマトサビダニは徐々に上位の葉へ移動する。このため、寄生株では健全葉数は極めて少なくなり(図3)、寄生の多い部位は徐々に上部へ移る。 3. トマトサビダニの天敵とし、コハリダニ科の捕食性ダニHomeopronematus anconai (Baker)を発見した。本種は日本未記録種であり、和名をトマトツメナシコハリダニとした。トマトツメナシコハリダニが侵入したトマトでは、トマトサビダニの個体数は急激に減少し(図1)、本種は有力な天敵と考えられる。 |
成果の活用面・留意点 | 1. トマトサビダニの総合的管理法の開発に有効である。 2. トマトツメナシコハリダニの飼育法、放飼法は開発されていない。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 害虫 トマト |