タイトル | LCA手法を用いたキャベツ機械化一貫体系の環境負荷評価 |
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担当機関 | (独)農業技術研究機構 野菜茶業研究所 |
研究期間 | 2000~2002 |
研究担当者 |
生駒泰基 村上健二 岡田邦彦 藤原隆広 佐藤文生 吉岡宏 |
発行年度 | 2002 |
要約 | キャベツ一貫体系の専用作業機は慣行体系の汎用機に比べ、作業能率が高く、作業時間が半減するとともに、環境負荷物質の排出量が低減する。 |
キーワード | LCA、キャベツ、機械化、環境負荷低減 |
背景・ねらい | キャベツは重量露地野菜であるにもかかわらず、生産場面では手作業が大部分を占めていた。しかし近年、乗用管理作業車や収穫機などの開発・導入が行われ機械化が進んできている。一方、環境問題への関心の高まりから、農業生産においても生産性と環境保全の両立が求められている。 そこで生産物だけでなく、生産に関わる資材の製造から廃棄をも含めて評価を行うLCA(Life Cycle Assessment)手法を用い、キャベツの機械化一貫体系が環境に及ぼす影響について検討する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 機械化一貫体系は作業時間が慣行体系の70時間から32時間へと大幅に短縮される(表1、表3)。 2. 野菜専用作業機は、歩行型管理機や汎用トラクタと作業機の組み合わせに比べ、作業能率やエネルギー利用効率が高いため、収穫機の軽油消費量を加算しても、作業行程における総所要エネルギー量、環境負荷物質発生量ともに減少する(表2、表3)。 3. 畝立て同時施肥機の導入により、畝内条施肥による局所全量基肥施用で追肥作業の省略、施肥量の削減が図られ、環境負荷物質の投入量や、圃場からのN2Oの発生量が削減される(表2、表3)。 4. 機械化一貫体系では、作業時間の短縮とともに環境負荷物質の排出量が減少し、効率的な機械化は環境負荷低減が図られる(表2、表3)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. キャベツ栽培における機械導入の環境評価に適用できる。 2. 農業生産特有の、収穫物や残渣に固定された二酸化炭素や窒素等についての取扱と評価については、今後の課題である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
カテゴリ | 環境負荷低減 機械化 キャベツ 収穫機 施肥 汎用機 評価法 |