タイトル | 茶の履歴管理・情報システム |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所 |
研究期間 | 2002~2004 |
研究担当者 |
山口優一 澤井祐典 水上裕造 |
発行年度 | 2004 |
要約 | 茶の複雑な生産・流通経路で活用可能な履歴管理システムを構築した。本システムは、茶園から仕上げ茶にいたるロットの個別管理に対応でき、インターネット経由でのアクセスが可能である。 |
キーワード | 茶、トレーサビリティー、履歴管理 |
背景・ねらい | 日本茶の場合、製造・流通過程の各段階でブレンドが行われる。そこで、複雑なブレンドにも対応できる、茶の栽培から流通までの一貫した履歴管理・情報システムを開発する。 |
成果の内容・特徴 | 1. 製茶前の生葉の混合(合葉)や仕上げ段階でのブレンド(合組)などによる複雑なロットの生成に対処するため、図1に示す構造のデータベースを構築する。データベースの構築にあたっては、リレーショナルデータベースモデルに準拠し、正規化を行う。基本的には、茶園、生葉、荒茶、仕上げ茶をそれぞれ固有のIDで管理し、それらを摘採、合葉、合組情報等のデータベースで関連づける構造である。 2. すべてのデータベースにはデータの所有者IDが含まれており、所有者IDと実際のユーザー(氏名、連絡先、パスワード等)を結びつけるための人物データベースも別に準備されている。通常はデータを入力したユーザーがそのデータの所有者となり、所有者のみがデータの閲覧や改変が可能となっている。これにより、第三者によるデータの引き出しや改変を防ぐことができる。また、データ所有者のフィールドを準備したことで、ユーザーごとのデータ公開ポリシーの設定やパスワードによるアクセス管理などの機能を付加することも可能となる。 3. データベースへは、インターネット上のWebブラウザによりどこからでもアクセスでき、ユーザー名を登録すればすぐにデータベースの利用が可能である(図2)。データ入力については、ユーザーが管理不要と考える情報は省略可能とし、入力の煩雑さを極力排除している。また、既存の管理システムとの連動を考慮し、各データにユーザー独自の管理情報等を記録できる構造である。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 本システムは、茶農協等実際の現場での利用のみならず、新たなシステム構築においてもプロトタイプとしての利用が可能である。 2. 他の業者や消費者にどのようにデータを公開するかのポリシーについては、利用者個別の事情に応じて検討し、若干システムを改造する必要がある。 3. 本システムはデータベースシステムとしてPostgreSQL 7.4.6、WebサーバーとしてApache 1.3.33、WebインターフェースとしてPHP 4.3.10の環境で稼働する。本条件を満たせば、オペレーティングシステムを問わずインストール可能である。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
カテゴリ | 管理システム 茶 データベース |