タイトル | 新たに見いだしたスイカ緑斑モザイクウイルス抵抗性マクワウリ「Chang Bougi」 |
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担当機関 | (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 野菜茶業研究所 |
研究期間 | 2004~2005 |
研究担当者 |
杉山充啓 小原隆由 坂田好輝 |
発行年度 | 2005 |
要約 | マクワウリ「Chang Bougi」は、スイカ緑斑モザイクウイルスのSH株(CGMMV-SH)に対し、発病遅延型抵抗性を有する。 |
キーワード | メロン、スイカ緑斑モザイクウイルス、CGMMV、抵抗性、遺伝資源 |
背景・ねらい | Tobamovirusに属するスイカ緑斑モザイクウイルス(CGMMV)は、メロンモザイク病の主要病原ウイルスの1種である。本病害は土壌伝染することから、土壌消毒剤臭化メチルの生産停止にともなって、被害の拡大が懸念されている。CGMMVに感染はするものの病徴がでないモモルディカメロン「Phoot」および「Kachri」がCGMMV抵抗性メロンとして報告されたが、それらを用いた抵抗性品種は育成されておらず、また、それら以外の抵抗性素材は発見されていない。そこで、メロン遺伝資源について、メロンで発生し問題となったCGMMVのSH株を用いた抵抗性検索を行い、新たな抵抗性素材を見いだす。 |
成果の内容・特徴 | 1. ほとんどのメロン品種・系統はCGMMVのSH株(CGMMV-SH)に対し罹病性であるが、韓国から導入したマクワウリ「Chang Bougi」(農業生物資源研究所ジーンバンク JP番号216784)(図1)は抵抗性を示す(表1)。 2. 「Chang Bougi」は、罹病性の「アールス雅春秋系」に比べ15日ほど発病開始が遅れ、かつ、病勢進展も緩やかであり(図2)、発病遅延型抵抗性を有する。 3. 「Chang Bougi」はスイカから分離されたCGMMVのW株(CGMMV-W)、あるいは同じTobamovirusに属するキュウリ緑斑モザイクウイルス(KGMMV)には罹病性である(表2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. 「Chang Bougi」はCGMMV-SH抵抗性の育種素材として用いることができる。 2. 25℃を超える条件で「Chang Bougi」にCGMMV-SHを接種した場合、接種上位葉に退緑斑が出現することがある。 |
図表1 | ![]() |
図表2 | ![]() |
図表3 | ![]() |
図表4 | ![]() |
カテゴリ | 育種 遺伝資源 きゅうり すいか 抵抗性 抵抗性品種 土壌消毒 品種 まくわうり メロン もも |