タイトル |
放牧・採草兼用草地の適草種・品種の選定と混播組合せ |
担当機関 |
東北農業試験場 |
研究期間 |
1986~1988 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1989 |
成果の内容・特徴 |
- 技術・情報の内容及び特徴
東北地域の高標高冬期低温地帯、低・中標高地帯、夏期高温地帯に対応し、1番草を 採草利用し、以後放牧利用する放牧・採草兼用利用に適合し高い生産力を有する 草種・品種並びにそれらの混播組合せを明らかにした (表1)。
- 高標高冬期低温地帯では、耐寒性の強いチモシー(ホクオウ)をイネ科基幹草種、
レッドトップまたはメドウフェスクを補助草種とし、マメ科草種として シロクローバを加えた混播組合せが採草・放牧収量割合及び草種構成のバランスが よく優れている。
- 南東北の日本海側及び太平洋側の夏期高温地帯では、耐暑性に優れたトールフェスク
(ホクリョウ)及びレッドトップにシロクローバの組合せが夏期放牧時の生産量確保の 上で優れ、飼料栄養価も高い。
- このほかの低・中標高地帯では広域適応性が高くまた再生力の優れた
オーチャードグラスと、これと混播適性が高いメドウフェスクにシロクローバの 組合せが生産力が高く、草生維持の上でも優れている。
- これらの混播組合せについて採草・放牧収量割合、草種構成の推移等を明らかにした
(表2、図1)。 また放牧利用率は年間平均65~70%が見込まれる。
- 技術・情報の適用効果
- これらの混播組合せは採草及び放牧という異質な管理下でも植生構造を比較的
維持し易い。
- 牧草の季節生産性を調節し、夏期及び秋期の放牧向け草量の確保を図るとともに、
越冬期の貯蔵用粗飼料を確保できる。
- 適用の範囲
東北全域(地帯区分は草地管理指標-農林水産省畜産局-.1981.参照)
- 普及指導上の留意点
草種間の競争が特に激しい利用初年目は採草、放牧とも軽度ととし適正な草種構成の 確保を図る。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
くり
耐寒性
耐暑性
品種
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