SSRマーカーに基づくダイズ統合連鎖地図

タイトル SSRマーカーに基づくダイズ統合連鎖地図
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター
研究期間 2007~2009
研究担当者 石本政男
黄太暎
佐山貴司
高橋将一
高田吉丈
中本有美
船附秀行
久野裕
笹本茂美
佐藤修正
田畑哲之
河野いづみ
星雅子
塙正義
矢野千鶴
夏正俊
原田久也
喜多村啓介
発行年度 2009
要約 3種の組換え自殖系統群を用いて構築したダイズの統合分子連鎖地図は、SSRマーカーを中心とする1811のDNAマーカーからなり、各マーカーの多型情報を提供する。
キーワード ダイズ、SSRマーカー、組換え自殖系統、連鎖地図、マーカー育種
背景・ねらい 農業上重要な形質の解析と育種的利用において、正確で効率的な遺伝子型の判別を可能にするDNAマーカーの果たす役割は非常に大きい。なかでも、SSR(Simple Sequence Repeats)マーカーは共優性でかつまたPCRにより簡便に解析できるため、有用性が高い。ダイズにおいても多数のSSRマーカーが開発されてきたが、ゲノムサイズが比較的大きいためその数はまだ十分ではない。そこで、育種現場での利用を前提に、簡易なゲル電気泳動で識別可能なSSRマーカーを用いて、複数の組換え自殖系統について個別に連鎖地図を作成し、位置情報を統合することにより高密度連鎖地図を構築する。また、主要品種における各マーカーの遺伝子型を調査する。
成果の内容・特徴
  1. 統合連鎖地図は、SSRマーカーを中心に1811のPCRマーカーからなり、全長2422.9cM、マーカー間の平均距離は1.36cMである(図1)。
  2. マーカーの内訳は、アメリカ農務省のSSRマーカーが596、かずさDNA研究所が開発したEST-SSRマーカーが1,074、そして、千葉大学が開発したSSRとSTSマーカーが141である(図1)。このうち、468が新しく位置づけられたマーカーである。
  3. 10cM以上にわたってマーカーが存在しない領域が7カ所ある。とくに、連鎖群C1(第4染色体)のSat_235とGMES1325の間には大きなマーカーの欠落部が存在する(図1、赤色の縦線部分)。
  4. 国内主要品種を含む24品種・系統についてアガロースゲル電気泳動のような簡便な方法で多型を検出した場合、各マーカーの対立遺伝子数は2が最も多く、最大7を示す(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. つの連鎖地図を統合して作成した地図であるため、細部のマーカー順序は実際とは異なる場合がある。ゲノム情報や連鎖解析の結果から確認する必要がある。
  2. マーカー情報は下記のホームページからダウンロード可能である。http://dnaresearch.oxfordjournals.org/cgi/content/full/dsp010/DC1
図表1 234033-1.png
図表2 234033-2.png
カテゴリ 育種 大豆 DNAマーカー 品種

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