アカアマダイ種苗生産における鰾形成率を安定させるための飼育条件

タイトル アカアマダイ種苗生産における鰾形成率を安定させるための飼育条件
担当機関 山口県水産研究センター
研究期間 2004~2010
研究担当者 山本健也
南部智秀
発行年度 2009
要約 アカアマダイの鰾形成を促進するため、水面の油膜を除去した。その結果、鰾形成率が高い値で安定した。このことは、鰾形成不全との相関が知られる脊椎湾曲症の防除が期待され、本種の量産技術向上に寄与すると思われる。
背景・ねらい アカアマダイ種苗生産では、形態異常魚、特に脊椎湾曲症の発生がみられ、量産化の妨げとなっている。本症はマダイと同様に鰾の形成不全との相関が知られている。アカアマダイ種苗の鰾形成のための飼育条件については種々検討されているが、いまだ鰾形成率は不安定である。
他方、マダイでは、空気の飲み込みを阻害する水面の油膜を除去することで、鰾形成率は高い値で安定し、脊椎湾曲症が防除されることが知られている。当センターでは過去に水面の油膜を除去してアカアマダイの種苗生産を試みたが、仔魚が水面に張り付いて死亡する、いわゆる浮上死亡による大量減耗がみられた。
そこで、浮上死亡しないように加減しながら油膜除去し、鰾形成率と生残率におよぼす影響を調査した。
成果の内容・特徴
  • 試験は空気吹き付け式の油膜除去装置(写真1)を用いて油膜を除去した油膜除去区2水槽、対照区(油膜を除去せずに飼育)1水槽を用いて実施した。油膜除去は、ふ化後3~7日の日中に行い、浮上死亡が数尾確認されたら油膜除去装置を停止し、油膜が増え始めたら再び稼動させた。
  • その結果、鰾の形成がほぼ終了するふ化後15日目の鰾形成率は油膜除去区で84%及び91%と高い値で安定した。一方、対照区では同29%であった。また、両試験区の生残率はほぼ同じであった(表1)。
  • 以上のことから、アカアマダイの鰾形成率を高い値で安定させるためには、油膜除去が重要な要因のひとつであることが示唆された。また、浮上死亡は油膜除去の程度を加減することで対策できることも示唆された。
成果の活用面・留意点 鰾形成率が高い値で安定したことは、アカアマダイ種苗量産化の妨げとなっている脊椎湾曲症の発生防除が期待され、本種の量産技術向上に寄与するものと思われる。
図表1 234276-1.png
図表2 234276-2.png
カテゴリ 病害虫 防除

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