| タイトル | サンマからの冷凍すり身製造条件とその冷凍すり身の品質解析 |
|---|---|
| 担当機関 | 北海道立釧路水産試験場 |
| 研究期間 | 2007~2009 |
| 研究担当者 |
武田浩郁 蛯谷幸司 麻生真悟 阪本正博 北川雅彦 飯田訓之 |
| 発行年度 | 2009 |
| 要約 | 日本近海・公海における約35万トンの未利用のサンマを食品素材として利用する方法の一つとして、サンマの練り製品原料としての利用が考えられる。そこで、サンマ冷凍すり身の製造方法を検討すると同時に、この加熱ゲル物性の特徴および、塩化カルシウム添加による物性改善効果について検討した。 |
| 背景・ねらい | 日本近海・公海には、利用されていないサンマ資源が35万トン程度存在する。日本のサンマ需要はほぼ均衡しており、国際商品としての利用が期待される。国際商品として通用する価値・市場を創出するためには技術開発が必要である。日本国内およびアジア圏の市場を想定し、一定品質のサンマ冷凍すり身製造のための最適条件を明らかにする。 |
| 成果の内容・特徴 | (1)血合肉混入の有無によるすり身の加熱ゲル物性を比較した結果、製造工程における血合肉混入を防ぐことが必要であると考えられた。また、いずれのすり身とも、加水量の増加に伴いゲル強度は顕著に低下した(表1)。(2)水道水および0.4%重曹水による水晒しを行った結果、すり身のpHは0.4%重曹水晒しの場合、1回晒しで6.6まで上昇し、晒し回数が増加してもその値に大きな変動は見られなかった。一方、水道水晒しでは2回晒しで6.2と低く、5回晒しでも6.5程度であった。なお、いずれも晒し回数を2回以上行っても、脱脂効果は見られなかった(表2)。(3)基本的な冷凍すり身製造工程として、原魚→皮付きフィレー→ローラー型採肉機→普通肉を採肉→0.4%重曹水晒し→脱水→0.3%食塩水晒し→脱水→スクリュープレス→裏ごし→添加物混合(水分調整80%、砂糖4%、ソルビトール5%、重合リン酸塩0.3%)→包装・冷凍(-20℃)が適切と判断した(原魚からのすり身の歩留まり15.0%)。(4)冷凍貯蔵3ヶ月後では、加熱ゲル物性およびタンパク質の塩溶解性に大きな変化は見られなかったが、Ca2+-ATPase比活性で減少が見られた(図1、2)。(5)ゲル形成能の温度依存性を検討したところ、20℃で長時間加温した二段加熱ゲルでは物性改善効果が認められたが、それ以外の温度では顕著な坐り効果が認められず、60℃では加熱ゲル物性が低下した。(6)CaCl2を0.05~0.2%添加した二段加熱ゲルでは、無添加のものに比べて加温時間の増加に伴い破断強度および凹みが大きく増加した。特に0.2%CaCl2添加の加温後2時間で破断強度と凹みが急増したが、苦味が確認されたため、加熱ゲル物性改善のためのCaCl2添加量は0.1~0.15%が適当と判断された(図3、4)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 国内では、サンマ冷凍すり身を原料とした地域特産品の創出喚起や、既存すり身生産ラインの稼働率向上による地域活性化が、また、海外(特にアジア圏)では、サンマ冷凍すり身の利用促進によるサンマの国際的食品素材としての高付加価値化が期待できる。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 図表5 | ![]() |
| 図表6 | ![]() |
| カテゴリ | 高付加価値 |
| ロシアにおける農産物輸入論争―その背景と問題点― |
| 座繰り糸、つむぎ糸による製品製作 |
| 岩手県における貯留型除湿乾燥方式を採用した米麦乾燥調製施設の実態と利用法 |