タイトル |
レタスの生育予測に基づく週別出荷数量推計アプリケーション |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 |
2006~2010 |
研究担当者 |
菅原幸治
岡田邦彦
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発行年度 |
2010 |
要約 |
レタスの出荷団体における週別出荷数量を推計できるExcelアプリケーションである。作付圃場ごとの品種名、定植日、定植株数を入力すると、最新の気象データを取り込んで自動的に収穫可能日と収穫個数・重量を予測して合計し、週単位の出荷数量を推計できる。
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キーワード |
レタス、生育予測、出荷数量推計、アプリケーション
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背景・ねらい |
レタスでは加工・業務用需要が高まっており、生産者・出荷団体と実需者の間で契約取引が増加している。契約取引では定時定量出荷が要求されるが、気象条件により生育期間や収穫量が変動しやすいため収穫直前まで出荷時期・数量の正確な推計が困難であり、安定的な取引を進める上で課題となっている。このため、レタスの生育シミュレーション(岡田ら 1997, 2009)に基づいて、より正確に週単位の出荷数量を推計できるアプリケーション(以下、アプリ)を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 利用者は、作付圃場ごとの品種名、定植日、定植株数(または面積と栽植密度)を入力すると、生育シミュレーションと出荷数量推計の計算が実行される(図1、図2)。予め設定した収穫適期の結球重に到達する日を「収穫可能日」とし、収穫可能日に到達した作付圃場の定植株数を週単位で合計することで、週別の収穫可能な圃場在庫数量(個数・重量)が算出される。今週の出荷数量が確定すれば、未収穫分を加えて次週の出荷数量が推計される。
- 本アプリでは、インターネット経由で最新の気象データ(アメダスの気温と、時別日照時間から推定した日積算日射量)を取り込むことができる(図1)。未来のデータは過去10年間の平均値で補完される。気象データをもとに生育シミュレーションモデルの計算が実行される。
- 作付圃場の俯瞰撮影画像の解析などから算出した植被率を入力することで、生育シミュレーションの予測値を補正できる(図1)。また、圃場の生育調査の結果から生育の「遅れ日数」を入力することで、圃場別の収穫可能日を手動でも補正できる(図2)。
- アプリの本体はMicrosoft Excelのファイルであり、インターネット接続可能でExcel(バージョン2003以上)がインストールされたパソコンにファイルをコピーすれば利用できる。
- JA長野八ヶ岳管内の野辺山地区におけるレタス作付圃場の定植日と収穫日の実績データを、生育シミュレーションによる推定結果と比較すると、おおむね「収穫可能日」到達後の1週間以内に収穫されており(図3)、収穫可能日の翌週までにほぼ出荷されることがわかる。
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成果の活用面・留意点 |
- レタスの生育シミュレーションモデルは、長野県内での栽培試験(品種「Vレタス」)により検証しているが、他地域に適用する際にはパラメータ値の修正が必要になる場合がある。
- 本アプリの利用希望者は、研究担当者に問い合わせること。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
加工
栽培技術
出荷調整
生育予測
品種
レタス
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