タイトル |
ロータリシーダを簡単に小明渠浅耕播種機に改造できる作溝・畦成形ユニット |
担当機関 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業総合研究センター |
研究期間 |
2006~2010 |
研究担当者 |
佐々木豊
中西幸峰
渡辺輝夫
谷尾昌彦
建石邦夫
深見公一郎
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発行年度 |
2010 |
要約 |
市販のロータリを簡単に小明渠浅耕播種機に改造できるユニットである。市販されている2機種に対応できる。受注生産で市販化され、以前に提案したモデルに比べて播種機構成がコンパクトになり種子・肥料の補給作業が容易になる。
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キーワード |
小明渠浅耕播種、麦、大豆
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背景・ねらい |
大豆の湿害対策として平成16年度成果情報に小明渠作溝浅耕播種技術の作業体系を提案したが、これは大豆専用で使用機械はユーザーが市販ロータリを改造工作する必要があった。そこで麦・大豆などの水田輪作に対応するため、生産者が容易にかつ省力的に麦類・大豆などを播種できるよう汎用型の高速小明渠浅耕播種機を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 市販のロータリシーダまたは播種機付き汎用ロータリを簡単に小明渠浅耕播種に改造するためのユニットである。構成は小明渠の肩を成形する畦成形板付きロータリ側板、作溝するサイドディスク、サイドディスク作溝補強材で構成されている。この部品は市販ロータリのねじ穴を利用して取り付けられる(図1)。
- ユニットは市販ロータリ2機種に対応し、1機種は播種前に事前耕起が必要とする作業幅2.2~2.4mの播種機専用ロータリ(ロータリシーダ)で、もう1機種は耕うん同時播種が可能な1.8~2.0mのラインナップを持つ汎用ロータリである。ユニットと播種機をロータリに取り付けロータリシーダにすることにより、作業幅1.9~2.5mで浅耕播種ができる。ユニットは約30万円で購入することができる。
- ロータリ側板下部での、サイドディスクが作溝した小明渠の底と接触する部分は、摩耗したら替え刃方式にて容易に交換できる構造になっている(図2)。サイドディスク補強材はターンバックル(図2、トラクタ用トップリンク部品)を使い、従来の鳥居型よりも播種機構成がコンパクトに組み立てすることができ、肥料や種子の補給作業が容易になる。
- ユニットを所定のロータリに組み込み、牽引型もしくは搭載型の播種機を構成することにより、大豆だけでなく小麦などの湿害問題がある水田輪作作物に対応する小明渠浅耕播種技術のロータリシーダとして播種することができる(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 小麦・大豆などの水田輪作体系にて、播種作業で活用できる。
- 汎用ロータリ用のユニットは畦成形板付きロータリ側板とサイドディスク作溝補強材のみで販売され、サイドディスクは市販ロータリのオプション部品を使用する。播種機専用ロータリ用のユニットは畦成形板付きロータリ側板、作溝サイドディスク、サイドディスク作溝補強材の3点セットで販売される。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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カテゴリ |
肥料
小麦
湿害
市販化
水田
大豆
播種
輪作
輪作体系
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