| タイトル |
親潮および混合域におけるリン酸塩濃度と動物プランクトンの長期変動 |
| 担当機関 |
(独)水産総合研究センター 東北区水産研究所 |
| 研究期間 |
2010~2014 |
| 研究担当者 |
田所和明
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| 発行年度 |
2010 |
| 要約 |
親潮および混合域における表層のリン酸塩濃度は長期的な減少傾向および周期的な変動を示した。その要因として地球温暖化に関連した成層の強化傾向および潮汐強度の18.6年周期変動がそれぞれ推測された。さらにリン酸塩の変動は水産資源の餌として重要な動物プランクトンNeocalanus plumchrusの生産に影響している可能性が考えられた。
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| 背景・ねらい |
東北水研では親潮および黒潮・親潮混合域(以下混合域)の海洋環境と餌料プランクトンについて県と連携して観測を行っている。本研究では得られた観測結果および動物プランクトン標本を用いることで水産資源の基礎を支える栄養塩の長期変動の実態を明らかにし、その変動機構と水産資源の餌料への影響を明らかにする事を目的とする。
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| 成果の内容・特徴 |
1950年代後期から2000年代前期の期間、表層のリン酸塩濃度は親潮および混合域で長期的な減少傾向を示した(図1)。一方で中層では増加傾向を示した。さらにリン酸塩濃度はこれらの長期的傾向のほかに周期的な変動も示した。表層と中層では長期的傾向は逆であったのに対し周期的な変動は同期していたことから両者の変動要因が異なると考えられた。北太平洋ではこの半世紀の間に表層の塩分が長期的な低下傾向にあり、その要因として地球温暖化の影響が考えられている。このことから表層の塩分低下によって成層が強化され、表層と中層の水の交換が弱まったことで中層から表層への栄養塩の供給量が減少している可能性が考えられた。また周期的な変動に関連して、親潮および混合域などの水の一部となるオホーツク海中層水の形成に潮汐が大きく関係しており、潮汐強度の18.6年周期変動によって海洋環境が影響を受けていることが最近の研究で明らかになっている。この潮汐強度の周期変動指数とリン酸塩濃度の周期変動成分に負の関係が見られたことから、潮汐の周期性がリン酸塩の周期変動の原因と推測された。さらに水産資源の餌として重要な動物プランクトンN. plumchrusの現存量(図2)は両水域での表層のリン酸塩濃度と正の関係を示したことからリン酸塩の供給量の変動がN. plumchrusの生産にも影響を及ぼしていると推測された。
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| 成果の活用面・留意点 |
- 栄養塩の供給量の変動機構を明らかにすることで水産資源の変動の解明に活用できる。
- 餌料プランクトンの変動を解明していくために今後も試料の収集と管理が必要。
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| 図表1 |
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| 図表2 |
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| カテゴリ |
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