熊本県におけるELISA法を用いた麻痺性貝毒のモニタリング体制の構築

タイトル 熊本県におけるELISA法を用いた麻痺性貝毒のモニタリング体制の構築
担当機関 熊本県水産研究センター
研究期間 2009~2009
研究担当者 篠崎貴史
川津健太郎
発行年度 2010
要約 熊本県におけるELISA法による麻痺性貝毒のスクリーニング(一次)検査体制を構築するために、県内9海域の二枚貝(カキ、アサリ)についてELISA法及び公定法との分析結果を比較した。その結果、ELISA法での分析値に2倍の安全係数を乗じることにより、出荷自主規制値である4MU/g以上の検体を確実に排除することができた。
背景・ねらい 熊本県海域では毎年、麻痺性貝毒の発生が懸念されている。このため、県内の二枚貝生産海域での同毒の検査は必要不可欠である。
そこで、大阪府立公衆衛生研究所が開発したELISAキットを新たに導入して、熊本県海域における麻痺性貝毒のスクリーニング(一次)検査を検討し、迅速かつ検査頻度の高いモニタリング体制を構築することを目指した。
成果の内容・特徴 平成19年度~21年度まで、県内9海域で採取したアサリ及びカキ173検体についてELISA法及び公定法で麻痺性貝毒の分析を行い、両分析値の比較を行った。なお、ELISA法による同毒の定量には、毒化したカキの抽出液(公定法値4.0MU/g)を代替標準液として用い、これを適宜希釈して検量線を作成した。
その結果、4.0MU/g以上とされた検体は、公定法で10検体、ELISA法で9検体、2.0~4.0MU/gとされた検体は、公定法で16検体、ELISA法で13検体であり、両者の分析値に差がみられた(表1)。
このため、ELISA法で得られた分析値について、2倍の安全係数を乗じることで、出荷自主規制値である4MU/g を超える検体について確実に排除できることが示唆された(図1, 2)。
成果の活用面・留意点 ELISA法による麻痺性貝毒の分析は、簡易、迅速、多検体の実施が可能であり、公定法を行う前のスクリーニング(一次)検査として有用である。
現在、本県ではELISA法による麻痺性貝毒のモニタリングを県内の二枚貝生産海域で実施し、結果を関係漁協等に情報提供している。
図表1 235130-1.png
図表2 235130-2.png
図表3 235130-3.png
カテゴリ かき 出荷調整 モニタリング

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