| タイトル | エゾアワビ資源に対する東日本大震災の影響 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)水産総合研究センター 東北区水産研究所 |
| 研究期間 | 2008~2012 |
| 研究担当者 |
高見秀輝 |
| 発行年度 | 2012 |
| 要約 | 東日本大震災震源から最も近い沿岸域の宮城県牡鹿半島東岸で、震災前後のエゾアワビ生息状況を潜水調査により比較し、エゾアワビ資源に対する津波被害の影響を定量的に明らかにした。震災当時0-1歳だった稚貝は、他の年級群と比較して震災後により大きく減少したことが明らかとなった。 |
| 背景・ねらい | 三陸沿岸では、これまで津波後にはエゾアワビの漁獲量が減少し、回復するまで複数年かかった事例が知られている。今回の津波は、これまでとは桁違いに大きな規模だったため、エゾアワビ資源に多大な被害を与えたものと懸念されている。 東日本大震災震源から最も近い沿岸域の宮城県牡鹿半島東岸で、震災前後の生息状況を潜水調査により比較し、エゾアワビ資源に対する津波被害の影響を定量的に明らかにした。 |
| 成果の内容・特徴 | 方形枠調査によりエゾアワビの生息密度を調査した。生息密度は、震災前の1.6-2.7個体/㎡から震災後の0.6個体/㎡に減少した。また、震災後の方形枠調査による殻長組成では、50mm以下の小型貝が見られなかった(図1)。 方形枠では調査が困難な殻長30mm以下の0-1歳貝については、1人1時間あたりの発見個体数(密度指数)の変化を調べた。密度指数は、震災直後(2011年6月)に、(2011年2月)と比べて著しく減少した。このような減少は震災前には見られなかった(図2)。さらに、震災後に発生した2011年級群の密度指数(2011年12月)は、他の年級群と比較して著しく低かった(図2)。震災当時0-1歳だった稚貝は、より大きな被害を受け、さらに震災後に発生した2011年級群の加入が不調であったことが明らかとなった。 エゾアワビは漁獲サイズ(殻長9cm)に成長するまで4-5年かかるため、震災後3-4年たった後の漁業資源への影響が懸念された。 |
| 成果の活用面・留意点 | これらの成果をもとに今後の資源の動態を予測し、持続的なアワビ漁業を可能とする資源管理方策を漁業者団体に提言した。 震災後の加入密度が低下した原因については、現段階では不明である。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4220&YEAR=2012 |
| カテゴリ |
| 積雪寒冷沿岸域の水産生物の生息環境保全に関する研究 |
| サケ<i>Oncorhynchus keta</i> 幼稚魚の成長特性と生残条件 |
| 重ね(親子)池における連鎖的な決壊判定手法 |