| タイトル | 海上施設での中間育成におけるクロマグロ人工種苗の減耗実態の把握 |
|---|---|
| 担当機関 | (独)水産総合研究センター 西海区水産研究所 |
| 研究期間 | 2011 |
| 研究担当者 |
樋口健太郎 田中庸介 江場岳史 西 明文 久門一紀 二階堂英城 塩澤 聡 |
| 発行年度 | 2013 |
| 要約 | クロマグロの養殖用人工種苗の安定的確保を図る上で、海上施設での中間育成(以下、海上育成)における生残率の低さは大きな問題である。本研究では、クロマグロ海上育成において減耗の著しい初期20日間について減耗実態の把握を試みた。その結果、沖出し1~5日後ではサイズ依存的な減耗が発生していること、沖出し5~20日後では明け方に脊椎骨の骨折を伴った減耗が発生していることが明らかとなった。 |
| 背景・ねらい | クロマグロ人工種苗の海上育成では、沖出し後1か月間で半数以上が減耗し、その原因についても不明な部分が多い。本研究では、1)減耗が起こる時間帯、2)死亡個体の形態的特徴(サイズ、衝突死の明確な指標となる脊椎骨の骨折)に着目し、海上育成における減耗実態を調べ、これらをもとに減耗要因の推定を試みた。 |
| 成果の内容・特徴 | (独)水産総合研究センター西海区水産研究所奄美庁舎で生産されたクロマグロ人工種苗を約1,150尾ずつ海上生簀(直径10 mの円形)3面に沖出しし、20日間の海上育成を行った。餌料はイカナゴを使用し、夜間はLEDライトを用いて電照を行った。その結果、沖出し20日後の平均生残率は33.7±0.4%であった。どの時間帯(日中・夕方・夜間・明方)に死亡しているかを経時的に調べたところ、沖出し1~5日後では死亡している時間帯に明瞭な傾向が認められなかったが、沖出し5日後以降では明け方の死亡が有意に増加した(図1)。このことから、沖出し1~5日後と5~20日後では減耗要因が異なることが推察された。次に、死亡個体のサイズおよび衝突死の明確な指標となる脊椎骨の骨折を調べたところ、沖出し1~5日後ではサイズ依存的な減耗が発生していること(図2)、沖出し5日後以降では死亡個体の骨折の割合が増加し(図3a)、これらの骨折は明け方の死亡個体に有意に多いこと(図3b)が明らかとなった。 |
| 成果の活用面・留意点 | 1.本研究の結果から、沖出し1~5日後ではサイズが小さく、肥満度の低い個体が減耗していることが明らかとなった。クロマグロ稚魚は成長に伴って劇的にハンドリング耐性が向上することが報告されており、沖出し1~5日後では沖出し時のハンドリングストレスによってサイズの小さな個体が減耗していることが推察された。また、沖出し5日後以降では明け方に骨折を伴った減耗が起こっていたことから、沖出し5日後以降では明け方の生簀網への衝突が減耗の主要因であることが推察された。 2.本研究によって、クロマグロ海上育成における減耗要因の一端が明らかとなった。今後は、これらの知見をもとに海上育成における減耗防除技術の開発の進展が期待される。 |
| 図表1 | ![]() |
| 図表2 | ![]() |
| 図表3 | ![]() |
| 研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4620&YEAR=2013 |
| カテゴリ | 病害虫 防除 |
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