美味しいシジミ生産技術の開発

タイトル 美味しいシジミ生産技術の開発
担当機関 (独)水産総合研究センター 中央水産研究所
研究期間 2011~2012
研究担当者 村田裕子
金庭正樹
井口恵一朗
長崎勝康
小川原湖漁協
発行年度 2013
要約 ヤマトシジミの環境適応にともなう体成分変化に着目し、飼育(蓄養)と水揚げ後保管によるシジミの呈味成分増加条件を検討した。その結果、高塩分処理は呈味成分の増加も著しく、味も向上し、呈味性向上の効果が高かった。高塩分未処理の場合は、5℃で5日間の保管で遊離アミノ酸が約2倍に増加し、官能評価でも呈味性の向上が確認できた。
背景・ねらい 塩分などの環境変化の激しい汽水域に生息するヤマトシジミは、環境変化への適応に伴って体成分が変化するといわれている。これまでに,青森県小川原湖において汽水域に生息するシジミが生息場所の水温,塩分の違いにより,呈味成分が異なることを見出した。そこで、飼育(蓄養)と水揚げ後の保管によりシジミを美味しくする条件を検討した。
成果の内容・特徴 小川原湖で採取したシジミを用いて、小川原湖の塩分濃度0.18%とこれよりも濃い1% 、2%の塩分濃度の海水で飼育を行い,美味しさに関与する成分である遊離アミノ酸、有機酸が増加するかどうかを調べた。その結果、塩分2%(シジミの生息限界の塩分)で飼育すると遊離アミノ酸や有機酸が増加し、官能評価では美味しいことを確認した。シジミを塩分2%の塩水で飼育を行うと飼育開始後3時間で遊離アミノ酸が急激に増加した。また、水揚げしたまま空気中にさらしても遊離アミノ酸や有機酸が増加した。
成果の活用面・留意点 漁獲後のシジミは遊離アミノ酸量がアサリなどに比べ遙かに少ないが、高濃度の塩水で3時間以上飼育すると、遊離アミノ酸が3倍以上に増えて美味しくなることがわかった。現在、国産シジミの資源量の減少している一方、安価な海外産のシジミの輸入量は増えている。活シジミは出荷の前に砂抜きを行うので、出荷前に高塩分に入れて、美味しくするという高付加価値化によって、市場での差別化や国産シジミの値ごろ感の増大が期待される。
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図表2 236321-2.jpg
図表3 236321-3.jpg
研究内容 http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=4618&YEAR=2013
カテゴリ 高付加価値 出荷調整

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