ダイズさび病抵抗性に関する研究のための実験マニュアル

タイトル ダイズさび病抵抗性に関する研究のための実験マニュアル
担当機関 (独)国際農林水産業研究センター
研究期間 2011~2015
研究担当者 山中直樹
赤松創
山岡裕一
発行年度 2013
要約 ダイズさび病抵抗性に関する実験手法を取りまとめたマニュアルである。本マニュアルをさび病菌の病原性の変異、並びに抵抗性の遺伝解析や選抜育種等に活用することで手法や材料が統一され、大豆生産の重要な阻害要因であるダイズさび病の対応策開発の効率化が期待できる。
キーワード ダイズさび病、病原性、抵抗性
背景・ねらい ダイズは北米・南米を主産地とし、世界で約2.5億トンを生産する最も重要なマメ科作物である。そこで、南米をはじめとする熱帯・亜熱帯地域の大豆安定生産上の大きな阻害要因となっているダイズさび病に対して、これまで病原性変異の解析や抵抗性ダイズ品種育成等の取り組みが各国で精力的に行われてきた。一方、ダイズさび病菌は国境を越えて極めて広い範囲に拡大するため、各国でダイズの抵抗性評価に関して共通の指標を持ち、お互いの情報を有効に活用して対応策を効率的に開発することが重要と考えらえる。しかしながら、ダイズさび病抵抗性に関する評価手法が統一されていなかったため、ダイズさび病菌の病原性やダイズのさび病抵抗性の評価データを異なる機関の間で比較することは困難であった。マニュアルの導入により、統一した手法によるこれらの評価が期待される。
成果の内容・特徴
  1. 「ダイズさび病抵抗性に関する研究のための実験マニュアル:Laboratory manual for studies on soybean rust resistance」には、ダイズさび病抵抗性の評価に関する実験プロトコール(第1章)として、さび病菌夏胞子の増殖方法、さび病菌の単病斑分離法、ダイズへのさび病菌接種法、さび病菌の病原性評価法、ダイズのさび病抵抗性・耐性の評価法が記載されている。また、マーカー選抜育種に活用できる抵抗性のマーカー選抜に関する実験プロトコール(第2章)が記載されている(図1、表1)。
  2. 本マニュアルは国際農林水産業研究センターホームページより最新版が自由にダウンロード・閲覧できる。
    http://www.jircas.affrc.go.jp/english/manual/soybean_rust/JIRCAS_manual_soybean_rust.pdf
成果の活用面・留意点
  1. 本マニュアルは、現在、日本をはじめ南米3ヶ国4機関で採用され活用されているが、南米だけでなくダイズさび病が発生するあらゆる国・地域で活用できる。
  2. 各判別品種は1植物体から増殖した種子を利用している。本マニュアルに記載の方法でダイズさび病菌の病原性を評価する場合、ダイズ判別品種(表2)はJIRCASに連絡の上で入手する必要がある。
  3. 本マニュアルに従って得られたさび病菌の病原性データは、これまでに得られている病原性情報(Akamatsu et al., 2013等)と比較することが出来る(表2)。
図表1 236338-1.jpg
図表2 236338-2.jpg
図表3 236338-3.jpg
研究内容 http://www.jircas.affrc.go.jp/kankoubutsu/seika/seika2013/2013_B01.html
カテゴリ 亜熱帯 育種 大豆 抵抗性 評価法 品種

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