カーネーションESTの網羅的解析

タイトル カーネーションESTの網羅的解析
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 花き研究所
研究期間 2009~2012
研究担当者 棚瀬幸司
西谷千佳子
磯部祥子
田畑哲之
大宮あけみ
小野崎 隆
発行年度 2013
要約 カーネーションの発現遺伝子配列断片(expressed sequence tag、EST)情報を網羅的に解析し、37,844個の非冗長配列(コンティグ)を含む300,740個の配列情報を公共データベースに登録する。
キーワード カーネーション、ESTデータベース、遺伝子オントロジー解析
背景・ねらい 複雑な生命現象は多数の遺伝子が関与し、その解明には個々の遺伝子に関する情報を蓄積する必要がある。発現遺伝子配列断片(expressed sequence tag、EST)情報は実際に発現している遺伝子配列のみで構成されているため、効率よく発現解析や遺伝子推定が行え、さらにマッピングにも利用できる。
カーネーションではこれまでに公共のデータベースに登録されているEST情報は622件のみであった。そこで次世代シーケンス技術を利用して網羅的に配列情報を取得し、詳細に解析する。また、配列情報を公共データベースに登録する。
成果の内容・特徴
  1. カーネーションの標準的な品種である「フランセスコ」の花、茎および葉を材料に用い、次世代シーケンス技術を利用して得られた高精度配列数は1,162,126リードである(表1)。
  2. 得られたEST情報を整理統合すると、37,844個の非冗長配列(コンティグ)を含む300,740個の配列情報が得られる。コンティグ配列と既知配列との相同性解析結果より、全体の約62% (23,380配列)が植物全体に広く共通する遺伝子である。解析の結果、このEST情報は多くの生物学的プロセスに関係する遺伝子配列を含んでいる(図1)。
  3. 得られた配列のうち14,291個の配列は17,362個のSSRマーカー候補配列を有している(データ略)。
成果の活用面・留意点
  1. 全てのEST情報は国際塩基配列データベース(DDBJ/EMBL/GenBank)より登録番号FX296474 からFX334317として個別に公開されている。
  2. カーネーションの品種改良や品質向上に資する可能性のある遺伝子を本EST情報から簡便に探索でき、遺伝子解析、ゲノム解析およびマーカーの開発に有用である。
図表1 236499-1.jpg
図表2 236499-2.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/flower/2013/flower13_s07.html
カテゴリ カーネーション データベース 品種 品種改良

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる