茶品種「そうふう」のアロマプロファイルと香気を活かす生産技術

タイトル 茶品種「そうふう」のアロマプロファイルと香気を活かす生産技術
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所
研究期間 2009~2014
研究担当者 松永明子
水上裕造
吉田克志
発行年度 2014
要約 茶品種「そうふう」の香気寄与成分のアロマプロファイルを作成すると花様、果実様の匂いが強い。香気を活かすには、硬葉は適さない。摘採前の被覆は行わず、蒸熱時間は短くする。
キーワード 茶、「そうふう」、香気寄与成分、香り
背景・ねらい 「そうふう」は野菜茶業研究所金谷茶業研究拠点で育成された特有の花香を持つ緑茶・半発酵茶用品種である(2001年度普及成果情報「花の香りを有する緑茶・半発酵茶に適した新品種「そうふう」)。「そうふう」の特徴である香気を活かすには、香気成分を明らかにし、適する加工を行う必要がある。そこで、「そうふう」の緑茶の香気寄与成分を香気エキス希釈分析法で解析し、新芽熟度、被覆、蒸し度の香気への影響を官能検査により明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 「そうふう」と「やぶきた」の香気を比較するためアロマプロファイルを作成すると、「そうふう」は花様、果実様の匂いが強い(図1)。
  2. 「そうふう」の花様の香気には(Z)-methyl jasmonateが、果実様の香気にはmethyl anthranilateの香気寄与成分が強く影響する(表1)。
  3. 「そうふう」の製茶原葉は、硬葉より普通芽の方が「そうふう」らしい香気や滋味が強く、特徴を活かせる(表2)。
  4. 「そうふう」の製茶原葉は、被覆により「そうふう」らしい香気や滋味が弱くなるので、適採前の被覆は行わない(表2)。
  5. 製茶時の蒸熱時間を長くすると、「そうふう」の香気の特徴が失われるので蒸熱時間は短くする(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:茶生産者、茶流通業者、日本茶インストラクター、普及機関関係者
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:静岡県、佐賀県、宮崎県、鹿児島県で栽培されており普及が見込める。
  3. 「そうふう」の摘採期は、「やぶきた」より4日から10日程度早く、暖地では早まる傾向があり「ゆたかみどり」や「さえみどり」よりも早生である。
図表1 237061-1.jpg
図表2 237061-2.jpg
図表3 237061-3.jpg
図表4 237061-4.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/vegetea/2014/14_035.html
カテゴリ 加工 新品種 品種

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