自走式ベールラッパ用ロールベール計量装置

タイトル 自走式ベールラッパ用ロールベール計量装置
担当機関 (独)農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所
研究期間 2010~2014
研究担当者 喜田環樹
浦川修司
川出哲生
松尾守展
発行年度 2014
要約 自走式ベールラッパの油圧流路内に圧力センサを取り付け、ラッピング作業時にロールベールの質量を計測する装置。15秒/個の計量時間で、100~400kg程度までのロールベールを誤差5kg以下の精度で計量できる。
キーワード ロールベール、計量、自走式ベールラッパ、粗飼料流通
背景・ねらい 飼料自給率の向上を目的とした自給粗飼料の増産において、飼料イネ等のロールベールを畜産農家へ流通利用する取り組みが広がりつつあり、ロールベールの品質確保が課題となっている。そのなか、飼料イネの流通基準が策定され、ロールベールの栽培生産履歴の記録管理の取り組みが推奨されている。流通基準におけるロールベールの品質情報のひとつとして、ロールベールの質量があげられるが、ロールベールの計量作業には、秤やベールグリッパ等の重機が必要であり、手間を要することからほとんど行われていない。そこで収穫調製時に、ロールベールを短時間で計量可能な自走式ベールラッパ車載型のロールベール計量装置を開発する。
成果の内容・特徴
  1. 開発したロールベール計量装置は、自走式ベールラッパの油圧配管流路に取り付ける圧力センサ、コントローラ等により構成されている。自走式ベールラッパのターンテーブルにロールベールを載せて傾斜度2度程度までの水平な場所で停止した状態で、コントローラの計量ボタンを押すと、自動でターンテーブル部を10cm程上昇させ10秒程度停止し、その後下降する。静止した際の圧力センサの測定値からロールベール質量を算出し、コントローラに質量を表示する(図1)。計量ボタンを押してからコントローラに質量が表示されるまでの時間は約15秒である。
  2. 本装置を用いて、収穫圃場等で、飼料イネ・飼料ムギ・トウモロコシ・予乾牧草・乾草麦稈等の90kg~430kgのロールベールを計量したところ、つり下げ秤により実測した計量値との誤差は5kg以内である(図2)。
  3. 本装置で計量したロールベール質量情報を、2012年度研究成果情報「フィールド端末機を用いた稲発酵粗飼料の生産履歴管理システム」に通信出力し、ロールベールの質量情報を記録管理できる。圃場でロールベールの質量を記載した製品ラベルを印刷し、ロールベールに貼付けることで、飼料イネの流通基準に準拠したロールベールの流通管理ができる(図3)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:飼料イネをはじめとする粗飼料ロールベールの生産農家、コントラクタ
  2. 普及予定地域・普及台数等:粗飼料流通利用現場500ha、20台/年
  3. 直径100cm、幅85cm,質量400kg程度までのロールベールを計量可能で、自走式ベールラッパのターンテーブルの持ち上げ能力以上のロールベールは計量できない。
  4. 本計量装置は、2014年にタカキタ社より市販されている。
図表1 237083-1.jpg
図表2 237083-2.jpg
図表3 237083-3.jpg
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/nilgs/2014/14_021.html
カテゴリ 管理システム とうもろこし 品質確保

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