| タイトル | 移植試験地でわかったアカマツの地域特性 |
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| 担当機関 | (国)森林総合研究所 |
| 研究期間 | |
| 研究担当者 |
永光 輝義 島田 健一 金指 あや子 |
| 発行年度 | 2016 |
| 要約 | 樹木は、地域の環境に適応した遺伝的性質を持ち、異なる地域に移植すると成長量が低下すると考えられています。移植試験により、日本のアカマツは、南から北へ移植すると成長量が33%低下しました。 |
| 背景・ねらい | 樹木は、地域の環境に適応した遺伝的性質を持ち、異なる地域に移植すると成長量が低下すると考えられています。そのため、林業種苗法では、日本のアカマツ種苗は、南から北への移動が禁じられています。この規制の妥当性を評価するため、広島県(南)と岩手県(北)の産地のアカマツ種苗を相互に移植し、30年間の成長量を調べました。その結果、南から北へ移植した場合のみで植栽面積あたり幹の断面積が33%低下し、現行の種苗移動規制の妥当性が示されました。今後は、アカマツの遺伝的性質の地域間の違いを更に明らかにしていく必要があります。 |
| 成果の内容・特徴 | 樹木の地域適応と種苗移動規制 樹木は、地域の環境に適応した遺伝的性質を持ち、異なる地域に移植すると成長量が低下すると考えられています。そのため、林業種苗法によって、スギ、ヒノキ、アカマツ、クロマツの種苗の移動が規制されています。日本のアカマツ種苗は、南から北への移動が禁じられています(図1)。しかし、この規制の妥当性を示す科学的証拠はありませんでした。 相互移植試験と 30 年間の成長量 そこで、1967年に広島県(南)と岩手県(北)の産地の種苗を、それぞれその近くに設置した試験地へ相互に植栽しました(図2)。そして、南産地から南試験地に、北産地から南試験地に、南産地から北試験地に、北産地から北試験地に移植したアカマツの30年間の生存率と樹木サイズを調べました(図3)。間伐後の生存率は、北産地から北試験地に移植した場合が最も高く(90%)、南産地または北産地から南試験地に移植した場合が中程度(78~84%)、南産地から北試験地に移植した場合が最も低く(67%)なりました。また、幹平均直径は、南試験地(21~24cm)が北試験地(17~18cm)よりも大きくなりました。これらのことから、生存率と樹木サイズから求めた成長量となる植栽面積あたり幹の断面積は、南産地から北試験地に移植した場合(75 m2ha-1)で他の場合(104~119m2ha-1)に比べて33%低下しました(図4)。 試験地の気象条件 北試験地は南試験地とくらべて、気温が低く、降水量が少なく、日照時間が短く、風が強く、雪が多いことがわかりました。また、折れたり曲がったりした幹の割合は南試験地より北試験地で高く、北試験地の気象条件の厳しさが示唆されました。 種苗移動規制の妥当性 相互移植試験により、日本のアカマツは、南から北へ移植すると成長量が 33% 低下することが明らかにされ、現行の種苗移動規制の妥当性が示されました。これらのことから、日本のアカマツは、南北の地域の環境に適応した遺伝的性質を持つ可能性が高く、厳しい北の気象条件に移植した場合に成長量が低下すると考えられます。今後は、アカマツの遺伝的特性の地域間の違いを更に明らかにしていく必要があります。 詳しくは、Teruyoshi Nagamitsu, Ken-ichi Shimada,Ayako Kanazashi(2014)A reciprocal transplant trial suggests a disadvantage of northward seed transfer in survival and growth of Japanese red pine (Pinus densiflora) trees, Tree Genetics & Genomes,11:813 1614-2942 をご覧下さい。 |
| 図表1 | ![]() |
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| 図表3 | ![]() |
| 図表4 | ![]() |
| 研究内容 | https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/seikasenshu/2016/documents/p68-69.pdf |
| カテゴリ |
| スギ材の放射性セシウム濃度を葉から推定する |
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