タイトル |
現場で簡易に測定可能なサイレージ用水分計 |
担当機関 |
(国)農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター |
研究期間 |
2011~2015 |
研究担当者 |
服部育男
加藤直樹
小林良次
井上浩一
山下憲男
浅岡壮平
深川聡
中村寿男
日高康志
阿部菜奈子
高橋奈津美
森徹
東政則
下副田充志
松野愛子
城田圭子
末永晋一
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発行年度 |
2015 |
要約 |
サイレージにプローブを直接突き刺して水分を測定する機器。約3分/個の測定時間で、水分25%以上のサイレージを平均誤差4ポイント以内で測定できる。
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キーワード |
サイレージ、水分、粗飼料流通
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背景・ねらい |
自給飼料増産の必要性が高まる中、外部支援組織としてロールベールサイレージ等を供給する飼料生産コントラクターの育成が重要である。コントラクターの安定経営のためには、供給する農家あるいはTMRセンターとの間で数値に基づく取引を行うことが望ましい。サイレージは25~80%程度の水分を含んでいるため、重量のみの価格決定では乾物換算価格が大きく変動することが問題である。そこで、現場で簡易にサイレージの水分が測定できる機器を開発する。
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成果の内容・特徴 |
- 開発したサイレージ水分計は、検量線選択の指標となる突き刺し抵抗測定器、TDR土壌水分計を改良した測定器および計算処理を行うAndroidアプリケーションで構成されている(図1)。
- ロールベールサイレージでは(1)ラップの上からロール側面の上中下の3か所にガイドを装着して突き刺し抵抗測定器で抵抗値を2回測定する。(2)草種と抵抗値300N未満(低密度)、以上(高密度)を区切りに検量線をアプリケーション上で選択する。(3)ガイドを外して抵抗測定器を刺した穴に水分計の2本のプローブを挿入する。(4)測定データはbluetooth通信によってAndroid端末に送信され、測定値がアプリケーション上に表示される(図2)。本体にある測定ボタンを押してから測定値が表示されるまでの時間は5秒であり、ロールベール1個あたりの一連の操作に要する時間は約3分である。
- 本機を用いて7地域・人で測定したイタリアンライグラス、飼料イネ、トウモロコシサイレージの水分率と熱乾燥法により実測した水分率との誤差の絶対値は3.2ポイント、誤差率は6.2%、平均二乗誤差は±4.0ポイント、RPD(Ratio of SD of reference data in prediction sample to Standard error of prediction)は3.3である(図3)。
- 検量線をアプリケーションにあらかじめ搭載しているサイレージはイタリアンライグラス、飼料イネ、トウモロコシである。その他の草種や生草については、手順に従って検量線を独自に作成することで、水分率の測定が可能である(図4)。
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成果の活用面・留意点 |
- 普及対象:粗飼料サイレージのコントラクター、普及指導機関
- 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:粗飼料流通利用現場 30台
- バンカーサイロやロールから取り出したサイレージではφ20cm×40cmの塩ビパイプに突き刺し抵抗値で150~250Nを目安に材料を詰め込み測定する。
- 水分25%以下のサイレージでは誤差率が大きくなるため、測定できない。
- 本機は2016年6月に藤原製作所より販売予定である。
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図表1 |
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図表2 |
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図表3 |
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図表4 |
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図表5 |
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研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/karc/2015/15_021.html.html
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カテゴリ |
ICT
イタリアンライグラス
乾燥
経営管理
コントラクター
とうもろこし
トウモロコシサイレージ
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