タイトル | 豚レンサ球菌は遺伝的系統により特徴的なDNA侵入防御機構遺伝子を有する |
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担当機関 | (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門 |
研究期間 | 2014~2016 |
研究担当者 |
大倉正稔 野澤孝志 渡辺孝康 村瀬一典 中川一路 高松大輔 大崎慎人 関崎勉 Marcelo Gottschalk 浜田茂幸 丸山史人 |
発行年度 | 2017 |
要約 | 豚レンサ球菌は多様なタイプの侵入DNAに対する防御機構遺伝子を保有し、遺伝的系統により特徴的な防御機構遺伝子が存在することを明らかにした。 |
キーワード | 豚レンサ球菌、ゲノム解析、細菌のDNA侵入防御機構、系統進化 |
背景・ねらい | 豚レンサ球菌は豚を自然宿主とする細菌で、豚や人に髄膜炎等の疾病を起こしうる。本菌は遺伝的に多様な系統で構成されているが、豚や人に病気を起こすリスクが高い豚レンサ球菌は、少数の遺伝的系統に限定されている。しかし、これらの病気との関連性が高い豚レンサ球菌の遺伝的系統がどのように進化してきたかについてはよく分かっていない。 細菌において、外来遺伝子の獲得は多様性を生み出す主要な原動力であり、環境への適応や競争に有利な遺伝子を獲得した場合、系統として維持されうる。しかし、獲得した外来遺伝子が生存に不利に働く場合も多く、細菌は制限修飾系やCRISPR-Cas systemなどのDNA侵入防御機構を有しており、侵入DNAを不活化し、その流入を制限している(図1)。 一方で、これらの防御機構の関連遺伝子も外来遺伝子として獲得され、多様性創出に関与している。また、これらの防御機構の保有が自身の遺伝子発現に影響を及ぼし、結果として病原性に寄与しうることも示唆されている。 本研究では豚や人に病気を起こすリスクが高い遺伝的系統を中心とした多様な豚レンサ球菌株の比較ゲノム解析を実施し、DNA侵入に対する防御機構遺伝子の獲得と病気を起こすリスクが高い遺伝的系統の進化との関連性を推測する。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 |
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研究内容 | http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/niah/2017/niah17_s04.html |
カテゴリ | 豚 |