新機構と高耐久部材により作業能率と耐久性を向上させた汎用コンバイン

タイトル 新機構と高耐久部材により作業能率と耐久性を向上させた汎用コンバイン
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 農業技術革新工学研究センター
研究期間 2014~2016
研究担当者 嶋津光辰
日髙靖之
梅田直円
荒井圭介
野田崇啓
土師健
近藤博幸
文野裕一
安田和男
発行年度 2017
要約 新型バータイプ脱穀機構、新型選別機構等の採用により作業能率を向上させるとともに、機体構造の簡素化および摩耗損傷の激しい部位の素材改質により耐久性を向上させた汎用コンバイン。多収性イネ、コムギ、ダイズ等を高能率に収穫できる。
キーワード 汎用コンバイン、バータイプ脱穀機構、2段刈り装置、耐久性、多収性イネ
背景・ねらい 穀物の価格低迷や生産資材の高騰、海外との価格競争などの影響を受け、穀物生産費を大幅に低減させる技術開発が求められている。イネ、ダイズなどの多様な作物を収穫可能な汎用コンバインは、複数作目に汎用利用することでコンバイン所有台数を減らすとともに、簡素な構造により消耗部品が削減されていることで、収穫に要する資材費を大幅に低減できる。しかし、国内のイネ収穫に主流として用いられる自脱コンバインと比較し、穂先だけでなく茎葉を含む作物体の全体を処理するため脱穀所要動力が大きく作業速度が遅いことが欠点である。
そこで、新しい脱穀機構等により作業能率を向上させつつ、機体構造の簡素化や高耐久部材の使用により耐久性を向上させた汎用コンバインを開発する。
成果の内容・特徴
  1. こぎ胴長の延長等を施した新型バータイプ脱穀機構、チャフシーブの自動制御等を追加した新型選別機構を採用し、脱穀所要動力を軽減しながら穀粒損失を増やさない。また2段刈り装置(オプション装備)を併用することで残稈処理しながら脱穀流量を制御でき、多収性イネ等の自脱コンバインでは収穫が困難な条件のイネも円滑に収穫できる(図1)。
  2. 機体の消耗部品点数を削減し、補修費を5条刈自脱コンバインと比して約33%削減できる(2000時間使用時の推計値)。また摩耗損傷の激しい穀粒搬送装置のスクリュやプレート等に高耐久な熱処理材等を採用し、摩耗損傷耐久時間が従来の汎用コンバインより500時間程度延長している(スクリュの摩耗調査結果からの推定)。
  3. 開発機は、全長6.3m、機体質量5.5t、刈幅は小規模圃場から大規模圃場まで対応するため3種類の仕様(2.1m、2.6m、3.2m)が用意されている。機関出力は88.3kW(120PS)で、第4次排出ガス規制に適合している(表1)。
  4. イネおよびコムギ収穫作業では、3.2m仕様にて5条刈自脱コンバインと同等水準の作業能率で収穫できる。穀粒損失、損傷粒、夾雑物の発生はコンバインの型式検査基準を満たす水準である(表2)。また多収性イネでも、脱穀選別機構の設定により脱穀力を調整、および2段刈り装置の併用により脱穀流量を制御することで、円滑に収穫できる(表2)。
  5. ダイズ収穫作業では、ダイズコンバインを上回る水準の作業能率で収穫することができる。頭部損失、脱穀選別損失、損傷粒、夾雑物はコンバインの型式検査基準を満たす水準である(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:イネ、コムギ、ダイズ等を栽培している全国の経営体。
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:普及見込み台数200台/年。普及予定面積12,000ha/年(1台当たり年間稼働面積60ha×200台)。
  3. その他:平成30年4月に市販開始。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/popular/result080/2017/17_017.html
カテゴリ 経営管理 自動制御 大豆 多収性

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