| タイトル | 東シナ海におけるオキアミ類の分布と漁業資源の餌料としての重要性 |
|---|---|
| 担当機関 | (国研)水産研究・教育機構 西海区水産研究所 |
| 研究期間 | 2017~2017 |
| 研究担当者 |
西内耕 高橋素光 依田真里 青沼佳方 酒井猛 川内陽平 佐々千由紀 山田東也 |
| 発行年度 | 2018 |
| 要約 | 春季の東シナ海陸棚縁辺域においてオキアミ類の発育に伴った分布特性を把握した。また、捕食者の胃内容物分析により、オキアミ類の被食実態を整理した。その結果、オキアミ類の成体は低水温域を除く100m等深線沿いの陸棚域に集中分布し、幼生は黒潮影響域を除く陸棚域に広く分布すること、マアジ・ケンサキイカは多様な生物を餌料とし、50%以上はオキアミ類を捕食していたことを明らかにした。 |
| 背景・ねらい | オキアミ類は世界中の海洋に高い現存量で分布し、魚介類の餌料となる一方、漁獲対象にもなる水産資源上最も重要な甲殻類マイクロネクトンの一種である。東シナ海陸棚域におけるオキアミ類の研究は非常に少ないため、本研究では、東シナ海陸棚縁辺全域をカバーした観測点で採取した試料を用いて、オキアミ類の分布特性を把握することを主目的とした。また、今後の研究展開のため、捕食者の胃内容物を分析することで、オキアミ類の被食実態を整理した。 |
| 成果の内容・特徴 | 2016年4月に東シナ海陸棚縁辺域の77測点で採集された試料を分析した結果、オキアミ類は全ての測点に出現したが、成体(大型個体)は主に陸棚縁辺域の100 m等深線に沿って、低水温・低塩分の中国大陸沿岸系水域を避ける様に南北に分かれて集中的に分布した(図1、図2c)。一方で、幼生(小型~中型個体)は東シナ海南部~九州西方の黒潮影響域を除く陸棚域に広く分布した(図2a、b)。オキアミ類の被食実態を明らかにするため、2016年及び2017年の5~6月に東シナ海陸棚域においてマアジ、キダイ、ケンサキイカを採取し、顕微鏡観察による胃内容分析を実施した。形態観察による種査定が困難であったケンサキイカ胃内容物については、さらに次世代シーケンサー(NGS)によるDNA査定を行い、餌生物の組成分析を行った。顕微鏡観察の結果、マアジ(尾叉長18.4~21.4 cm、 N=10)の50 %はオキアミ類を捕食していた一方、キダイ(尾叉長18.4~25.6 cm、 N=10)はオキアミ類を捕食しておらず、エビ・カニ類や稚仔魚・頭足類を補食していた(図3)。NGSによりケンサキイカ(外套背長 5.7~15.2cm、 N=12)の胃内容物を分析した結果、魚介類、動物プランクトン合わせて30種/群が検出され、分析個体の83%がオキアミ類を捕食していることが明らかとなった(図4)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 本研究では、オキアミ類の発育に伴う分布様式の違いを明らかにした。ただし、オキアミ類の採集個体数は夜間に多く日中に少ない日周的な変化が顕著であり、現存量の推定や餌料としての定量的評価のためには、オキアミ類の発育に伴った日周鉛直移動の規模を把握する必要がある。今後、様々な捕食者の胃内容分析を進め、オキアミ類の補食量を明らかにすることで、捕食−被食関係を介した水産資源の変動要因解明につながることが期待できる。 |
| 研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=8107&YEAR=2018 |
| カテゴリ |
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