| タイトル | スラリーアイスを用いた鮮魚の低温輸送 |
|---|---|
| 担当機関 | 北海道立工業技術センター |
| 研究期間 | 2014~2015 |
| 研究担当者 | |
| 発行年度 | 2018 |
| 要約 | スラリーアイスを用いて、スーパーチリング温度を保持したまま海外に鮮魚を空輸する技術開発に取り組んだ。輸送中の安定した低温を保持するために、スラリーアイスの氷比率を高めた脱水氷を製造する装置を開発したほか、発泡スチロール容器の形状などを検討した。北海道からアジア圏に向けて鮮魚の輸送テストを行い、輸送中の低温保持を確認した。現地の日本料理店での目利きによる評価も良好であった。 |
| 背景・ねらい | スラリーアイスは、海水もしくは食塩水を-1.0~-2.5℃に冷却したシャーベット状の氷で、魚を素早く冷却するほかに、0℃以下の温度である、温度変動が少ない、魚体への物理ダメージが少ないなどの特徴もある。スラリーアイスのこれらの機能に注目し、スラリーアイスを鮮魚の保管、輸送に用いて、海外の消費者に高鮮度な日本産鮮魚を提供するための技術開発に取り組んだ。 |
| 成果の内容・特徴 | 1.スーパーチリングによる鮮度保持効果:アイナメ肉を-2℃に保管したところ、氷蔵(0℃)と比較してK値が1/2程度で推移し、イノシン酸も長期間保持された。低温による内因性酵素の活性低下と微生物の増殖抑制が要因と判断された。 2.低温輸送のための生産財の開発:海外に鮮魚を空輸する場合、国内と異なりコールドチェーンが構築されていない環境での保管、運搬となる(図1、2)。スラリーアイスから水を除いて、氷比率を50%以上に高めた“脱水氷”を製造する装置を開発した(図3)。これにより従来のスラリーアイスに比べ、低温保持時間が約2倍に延長した(図4)。発泡スチロール容器の保温性を向上させるため、底側面の厚さを増し、溶けた水を容器内で分離する方式の容器を設計した(図5)。容器を量産試作して保温性を評価したところ、改良前よりも低温保持時間が約15%向上した。 3.海外への試験輸送:実証試験として台湾、バンコク、シンガポール、ドバイにむけた鮮魚の輸送試験を行った。北海道で水揚げされたシロザケ、サンマ、スルメイカ、マツカワ、ヒラメ、ソイ、メバルなどをスラリーアイス、脱水氷とともに発泡スチロール容器に詰め、函館空港、千歳空港、釧路空港から国際貨物として各地の日本料理店に輸送した(図6)。輸送時間は30~48時間で、現地到着後は30℃以上の高温に曝されての輸送であったが、魚体温度は輸送開始から到着までおおむね-1℃を保持していた。一例として、函館からドバイに輸送した際の外気および魚体温度の変化を図7に示した。到着後の魚体の鮮度は良好で、現地の料理人から良い評価が得られた(図8)。 |
| 成果の活用面・留意点 | 日本産鮮魚の海外展開のためには、海外での低温流通などの鮮度保持に関するインフラ整備や、鮮度測定ディバイスのような評価ツールの一層の普及が必要。 |
| 研究内容 | http://fra-seika.fra.affrc.go.jp/~dbmngr/cgi-bin/search/search_detail.cgi?RESULT_ID=8173&YEAR=2018 |
| カテゴリ | 輸送 |
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