タイトル |
日本の発酵食品に関する総合データベース |
担当機関 |
(国研)農業・食品産業技術総合研究機構 食品研究部門 |
研究期間 |
2012~2018 |
研究担当者 |
曲山幸生
楠本憲一
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発行年度 |
2018 |
要約 |
発酵微生物、原材料、関連食文化を含んだ発酵食品に関する総合的なデータベースである。本データベースでは、和食文化の重要な要素である、日本の多様で高品質な発酵食品に関する情報を一元的に検索できる。
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キーワード |
発酵食品,微生物,原材料,食文化,データベース
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背景・ねらい |
和食文化の重要な要素である日本の伝統発酵食品(味噌、醤油、納豆、漬物、酒等)は、変化に富んだ気候風土と日本人の究極を求める民族性により、長い年月をかけて多様で高品質なものに進化してきた。しかし、この約100年間に、戦争、高度経済成長、食の欧米化といった大きな社会状況の変化のために、その特長が失われてきている。そこで、散逸しつつある過去の様々な情報を収集し、さらに、現在ますます増加を続ける科学的知見も加えた「発酵食品データベース」を構築・公開し、広く発酵食品関係者に利用してもらうことにより、将来にわたる発酵食品の維持・発展に資する。
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成果の内容・特徴 |
- 主に日本の発酵食品に関する情報にアクセスするための統一的な入口(ポータルサイト)として利用できるデータベースである。検索したデータについてさらに詳細な情報を収集するために、様々な項目にリンクが付与されているほか、データベース内の関連文献や関連問合せ先の情報を得ることができる。
- 収録するデータの種類は、発酵食品とその派生製品や抽出物、発酵微生物、原材料、関連する食文化がメインで、その根拠となる文献と、問合せ先も含む(表1)。画像等、これらに属さないデータも収録できる。自然科学的情報だけでなく、人文科学的情報(食文化:場所、時、人、行事、ことば等)も対象とした総合的なデータベースであることが特徴である。
- 収録するデータは、論文や特許等に加え、インターネットでその内容にアクセスすることが難しい公設研究機関の研究報告、書籍、業界団体発行の文献、古書のような資料からも収集し、公開後も拡充する。
- データベースの操作に慣れていない利用者が直感的にデータを検索できるわかりやすいユーザインターフェイスを装備する(図1)。具体的には、既存のデータベースによく見られる、検索語(式)の入力から始まる形式を採用せずに、トップページの食品等のボタンを押すだけで、一覧と単票を対にした画面を表示する。これにより特別な操作をせずに、全体像と詳細項目の両方を把握できる。また、表示しているデータに対して、関連する他の種類のデータの件数が表示されており、それをクリックするだけで内容を表示させることができる。
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成果の活用面・留意点 |
- 普及対象:発酵食品生産者(原材料を含む)(味噌メーカー事業所:約800、醤油メーカー事業所:約1,200等)、発酵食品流通業者(食品スーパーマーケット:約19,000、道の駅:約1,100等)、普及指導機関(都道府県工業技術センター:約50等)、教育・研究機関(大学農学部農芸化学:約50、大学家政学部食物学:約150等)
- 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国
- その他:本データベースは農研機構のサイトhttps://ffdb-web.dc.affrc.go.jpで閲覧できる。主要なブラウザで利用できるので、特別なツールは必要としない。
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研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nfri/2018/18_043.html
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カテゴリ |
データベース
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