GAP認証を「知る・取る・活かす」を支援する研究成果パンフレット

タイトル GAP認証を「知る・取る・活かす」を支援する研究成果パンフレット
担当機関 (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業研究センター
研究期間 2014~2018
研究担当者 田口光弘
木嶋伸行
徳田進一
発行年度 2018
要約 農研機構の近年の研究成果のうち、GAPの管理点と関連する研究成果を取りまとめたパンフレットである。GAPの概要や普及動向に加え、経営改善におけるGAPの活用方策についても解説しており、これからGAPに取り組む農業者のみならず、既に取り組んでいる農業者にも有益な内容である。
キーワード GAP、リスクアセスメント、経営改善
背景・ねらい 持続可能性に配慮した運営方針のもと開催される東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会では、選手村などで使用される食材の調達基準としてGAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)が採用されている。また、近年増えている雇用型農業法人では、労務管理や従業員の資質向上が課題となっており、販売および経営管理強化の観点から、GAPの普及が求められている。
GAPは、農業における食品安全、環境保全、労働安全のリスク低減を図る総合的な取り組みであるが、GAP認証取得を支援する研究成果は各分野に散在しており、認証取得を目指す農業者にとって利用しにくい状況にある。そのため、GAP認証取得を支援する研究成果をまとめて入手できるとともに、GAPを経営改善に結び付けるための方法も入手できるツールが、普及促進上必要とされている。
こうした背景を踏まえ、「食品安全、環境保全、労働安全」にかかわる農研機構の最近の研究成果を取りまとめるとともに、経営管理の中で、GAPをどのように活用できるのかを実態調査に基づいて解説した研究成果パンフレットを作成する。
成果の内容・特徴
  1. 本パンフレットは、第1章GAPを「知る」、第2章GAP認証を「取る」を支援する農研機構の研究成果紹介(認証取得に向けた支援)、第3章GAP認証を「活かす」ための経営改善におけるGAPの活用方策(認証取得後の支援)の3章によって構成される(図1)。
  2. 第1章では、経営管理の視点からGAPについて説明するとともに、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会での食材調達基準であるASIAGAPとGLOBALG.A.P.について解説している。
  3. 第2章では、認証取得を支援する農研機構の研究成果として、リスクアセスメント、食品安全、労働安全、環境保全、労務管理の分野を対象に「2015年以降にマニュアル等が作成されているもの」または「関連情報を取りまとめたホームページを作成しているもの」を掲載している(表1)。食品安全の成果については、収穫後の衛生管理に役立つ「食品害虫サイト」や、GAPの管理点で特筆されている麦類のかび毒汚染低減に向けた「生産工程管理マニュアル」の2件を掲載している。環境保全の成果については、有機農業1件、IPM(Integrated Pest Management:総合的病害虫・雑草管理)1件、生物多様性保全技術2件を掲載している。
  4. 第3章では、GAPは認証取得後のメリットを感じにくいという現場の意見を踏まえ、GAPを経営改善に活用するための方策について事例をもとに解説している。具体的には、1)追加的なデータをとって記録類を認証取得にとどめずに積極的に活用する、2)管理点を通じて従業員や後継者の農場運営への参加を進め人材育成をすることで、GAPをベースとした組織作りを行い、経営改善を図ることができる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 普及対象:GAP認証取得を検討・取得済みの農業者。普及指導機関。
  2. 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国の主に農業法人27,000経営体。
  3. その他:担当者の人材育成に関する研究成果は、ASIAGAP第2.1版の管理点「11.10人材育成」として採用されており、ASIAGAP認証取得農場において活用されている。
研究内容 http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/carc/2018/18_045.html
カテゴリ 有機農業 有機栽培 病害虫 害虫 経営管理 雑草 人材育成

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