タイトル |
コントラクター向け地図ベース工程管理システム「QAgriSupport」 |
担当機関 |
(国研)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業研究センター |
研究期間 |
2016~2018 |
研究担当者 |
西村和志
喜田環樹
川出哲生
阿部佳之
|
発行年度 |
2018 |
要約 |
作業日程計画の登録、作業者への指示、作業日報の登録、作業の進捗管理等、飼料生産における工程管理業務を支援する、コントラクター等飼料生産組織の管理者向け地図ベース工程管理システムである。
|
キーワード |
コントラクター、飼料生産、工程管理、GIS
|
背景・ねらい |
近年、大規模化・高度化する農業経営・生産管理業務に対して、地図ベースの農業SaaS(Software as a Service)が続々とリリースされている。しかし、これらは水田・稲作経営を対象に設計されたものが多く、また、作業受託地を含む多数の圃場が広域に分散し、複数のオペレータが作業を同時に分担・実施する飼料生産コントラクターの業務に適合したものではない。そこで、飼料生産における工程管理を直観的に行える地図ベース工程管理システムを開発する。
|
成果の内容・特徴 |
- 開発した「QAgriSupport」は、GIS(地理情報システム)ソフトウェアのQGISがインストールされたPC上で作動する、飼料生産の工程管理を支援するシステムである(図1)。主に収穫作業を受託するコントラクターに加え、自らの経営耕地で飼料用稲等の飼料生産を行う水田作経営やTMRセンターの業務に対応している。
- 本システムは工程管理の業務手順に対応した専用操作ツール群で構成され、選択した圃場ごとに作物作付・作業受託登録、作業日程計画の登録、作業指示書の作成、作業日報の登録、作業進捗状況の確認等の飼料生産における工程管理業務を行うことができる(図2)。
- コントラクターの工程管理業務では、委託者と圃場の対応関係が重要であることを考慮し、本システムでは受託登録、作業日程計画の策定、作業指示において、委託者と圃場の対応関係を常に明示できる(図3)。
- 地図ベースの農業SaaSで導入開始時の課題となっている初期の圃場区画の作成については、「筆ポリゴン」(農林水産省)を利用することで労力を大幅に軽減できる。取り込んだ圃場データに「経営耕地」あるいは「受託地」を設定すれば、専用ツール使用時にはその他の圃場は表示されない(図4)。
|
成果の活用面・留意点 |
- 普及対象:飼料生産コントラクター、飼料生産を行う大規模法人経営
- 普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国のコントラクター等50組織
- その他:システムはQGISのプラグイン管理機能を利用してインストールできる。詳細はhttps://github.com/KazushiNishimura/QAgriSupportの取扱説明書を参照。QGISはフリーでオープンソースのGISであり、https://www.qgis.org/ja/site/より入手できる。「筆ポリゴン」についてはhttp://www.maff.go.jp/j/tokei/porigon/index.htmlを参照。
|
研究内容 |
http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/carc/2018/18_006.html
|
カテゴリ |
管理システム
経営管理
コントラクター
飼料用作物
水田
大規模化
|