タイトル | 豚のワクチン応答能を向上させるDNAマーカー |
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担当機関 | (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 生物機能利用研究部門 |
研究期間 | 2016~2018 |
研究担当者 |
新開浩樹 寺田圭 土岐大輔 遠野雅徳 上西博英 |
発行年度 | 2018 |
要約 | 豚NLRP3遺伝子の2906番目の一塩基多型(A2906G)は、細菌感染症に対するワクチン接種後の有効性と関連しており、この多型を種豚選抜時のDNAマーカーとすることで、ワクチン応答能を指標とした豚の抗病性改良が可能である。 |
キーワード | 豚、細菌感染症、ワクチン、DNAマーカー、NLRP3 |
背景・ねらい | 養豚業において感染症による経済的損失は甚大である。現在、抗生物質投与やワクチン接種による防除が主要な対策であるが、薬剤耐性菌出現のリスクから抗生物質の使用は控えられるべきであり、ワクチンによる疾病防除の重要性が増大している。ところが、ワクチンの接種効果には豚の個体間でばらつきがあり、豚自身の免疫関連遺伝子の塩基配列の多様性がこの一因であると考えられる。 担当者らは、生体で様々な炎症反応に関与することが知られている、免疫関連遺伝子の一つであるNLRP3(nucleotide binding oligomerization domain containing-like receptor family pyrin domain containing 3)の、豚での2906番目のアデニンがグアニンに変化する多型(A2906G)(アミノ酸では969番目のグルタミンがアルギニンに変化(Q969R))が、NLRP3の機能を向上(炎症性サイトカインIL-1βの産生を亢進)させることをin vitro実験系で明らかにしている。本研究は、この遺伝子多型(A2906G)とワクチン接種後の抗体応答(病原体由来の物質を認識できる抗体の血中での増加)との関連を明らかにすることにより、ワクチン応答能を向上させるDNAマーカーの開発に資することを目的とする。 |
成果の内容・特徴 |
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成果の活用面・留意点 |
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研究内容 | http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/4th_laboratory/nias/2018/nias18_s15.html |
カテゴリ | 病害虫 経営管理 耐性菌 DNAマーカー 低コスト 品種 豚 防除 薬剤 |