有機質資材の施用効果データベースのWEBシステム

タイトル 有機質資材の施用効果データベースのWEBシステム
担当機関 (国)農業・食品産業技術総合研究機構 中央農業研究センター
研究期間 2015~2020
研究担当者 大野智史
小柳渉
石井勝博
発行年度 2020
要約 有機質資材の施用効果データベースは、圃場に施用する有機物を4つの地力効果指標、5つの肥料代替指標、1つの参考指標を類型化して表示するWEBシステムである。本システムを活用することにより、利用者は利用目的に応じて資材を選択できる。
キーワード 有機物施用、資材選択、土づくり、診断
背景・ねらい 作物生産現場では土壌有機物の減耗が指摘され、有機物施用の必要性が再認識されている。しかし、有機質資材は多様な特徴を有するため、目的に応じた施用資材の選択が難しく、生産現場での有機質資材施用支援ツールの開発が必要である。そこで近年開発されたデタージェント分析等の化学分析値で有機質資材の施用効果を指標化した方法を用いて各有機質資材の特徴と効果を収録したデータベースを作成し、利用者が使用しやすいようにWEB上で稼働するシステムを構築する。
成果の内容・特徴 1.本システムは、畑圃場への有機質資材の施用効果として、図1の脚注に示す「効果指標データ」を選択すると、「地力効果指標」、「肥料代替指標」及び「参考指標」で類型化された10種の指標が一覧表示され、有機質資材の特徴や施用効果が比較して閲覧できる。本システムはタブレットやPCで閲覧することが可能であるため、農業者等が有機質資材を施用する際に資材選択を支援することができるWEBサイト上で動作するJavaScriptプログラムである。
2.有機質資材の効果指標は、デタージェント分析等により得られたデータに基づいて、概ね施用から1年以上の長期的に畑作物の生産性に関わる4つの「地力効果指標」、施肥成分に準ずる作物の栄養状態に関わる5つの「肥料代替指標」、さらに施用直後に作物生育に障害を及ぼす可能性がある「参考指標」に分けて表示される(図2左)。また、個々の指標を選択すると資材間比較を簡易に行う機能を有しており、例えばADF(酸性デタージェント繊維)などの有機質資材の効果物質含量を比較表示することができる(図2右)。
3.有機質資材の特徴は、4つの地力効果指標、5つの肥料代替指標のバランスをレーダーチャートで確認できる(図3左)。施用量を入力すると面積当たりの土壌有機物及び成分等の効果物質の投入量が棒グラフで示され、資材施用量と効果が確認できる(図3右)。このように、有機質資材の特徴や効果を確認することにより、生産現場での過剰施用の抑制や減肥する際の支援ツールとして使用できる。
成果の活用面・留意点 1.普及対象:有機物施用を行う作物生産者、普及指導機関。
2.普及予定地域・普及予定面積・普及台数等:全国の土づくりにより増収が見込まれる麦・大豆を中心とした栽培地域の生産者、普及担当者を中心とした利用者1000名
3.その他: 農林水産省が令和3年度から開始予定の麦・大豆増産プロジェクトと連携して普及を行う。
本システムに関わるプログラムについては農研機構および新潟県の共同保有であり、内包するデータは新潟県に帰属する。
図表1 244558-1.png
研究内容 https://www.naro.go.jp/project/results/4th_laboratory/carc/2020/20_008.html
カテゴリ 土づくり 肥料 施肥 大豆 データベース

こんにちは!お手伝いします。

メッセージを送信する

こんにちは!お手伝いします。

リサちゃんに問い合わせる