摘要 雌花芽から球果へ発達する過程での光合成産物の配分がどの程度調節的に行われるのかを考察すること、また、実際の球果生産での動物による被食がどの程度あるのかを知ることを目的として、雌花芽から球果への...
摘要 高い自殖率を示すキタコブシとホオノキの集団を対象として、胚~成木段階の生存率と実生の成長量に現れる近交弱勢を調べた。その結果、両種ともに初期生育段階で強い近交弱勢が現れることが判明した。また、...
摘要 アオダモとホオノキを対象として、自殖と近親個体間の交配に及ぼす個体密度の影響を検討した。その結果、両種ともに個体密度が低くなるほど自殖率が高くなる傾向が認められた。また、ホオノキを対象として、...
摘要 ホオノキ3集団において成木の冬芽と種子を用いてアイソザイム分析を行った結果、他殖種子の適応度を1とした時の自殖種子の相対適応度は0.02~0.10と非常に小さいことが判明した。さらに、ホオノキ...
摘要 北海道の主要虫媒花樹木5種の受粉・交配様式を調べた。キタコブシには甲虫類が訪花し、イタヤカエデ・シナノキにはハナバチ類・ハナアブ類・ハエ類が訪花していた。一方、アオダモとホオノキには多様な分類...
摘要 本来、ニホンナシは自家不和合性であり、結実確保や高品質果実の生産には人工受粉が必須の作業になっている。しかし、人工受粉の作業適期は短く、短期間に多くの労力を必要とするが、近年は労力の確保が困難...
摘要 (1)キタコブシ2母樹に人工自家.他家受粉を行った結果、胚の段階で近交弱勢が現れるが、その大きさは母樹によって大きく異なると考えられた。(2)ホオノキ4母樹に人工自家.他家受粉を行った。その結...
摘要 (1)キタコブシの訪花昆虫を観察した結果、有効な送紛昆虫は体長2~3mmの小甲虫であることが判明した。また、受粉モデルによる袋果内種子数の分析と人工受粉実験を行った。その結果、キタコブシは自家...
摘要 ホオノキの2集団の近交係数は0に近く、この値と他殖率を用いて算出した近交弱勢の大きさはともに0.98と1に近い値となった。これは、自殖由来の子孫の生存率は、他殖由来のものの僅か2%であることを...
摘要 開花初期に雄ずいが裂開していたアオダモ個体の割合は、雄性個体のほうが両性個体よりも多かった。この日に雄ずいが裂開していた両性個体は3割で少なかったが、雌ずいの形態から受粉可能と推定された雌ずい...
摘要 空中花粉調査からアオダモは雄性・両性個体とも多量の花粉を飛ばし、飛散距離は16~44mと推定された。アオダモ花序には甲虫類、ハエ類、ハナアブ類の訪花が観察され、他家受粉に貢献する虫媒の役割の大...
摘要 熱帯の樹種には高い自殖率を持つものが知られており、温帯の樹種についてもホオノキで自殖率の高い集団のあることが報告されている。一般に、自家受粉由来の個体は近交弱勢を示し、高い自殖率を示す樹木の種...