家畜ふん堆肥成分の簡易測定技術の開発

課題名 家畜ふん堆肥成分の簡易測定技術の開発
研究機関名 新潟県農業総合研究所畜産研究センター
研究分担 環境飼料
研究期間 完H12~16
年度 2004
摘要  有機性廃棄物(家畜ふん、生ごみ等)の循環利用を促進するために、(1)家畜ふん堆肥、生ごみ堆肥等を用いて、BOD評価、窒素及びリン無機化率測定、幼植物成長試験等を行い、簡易・迅速な堆肥の腐熟度、窒素・リン肥効率の評価指標を開発する。(2)小規模の堆肥施用試験を行い、堆肥施用ガイドラインを策定する。得られた成果:(1)牛ふん堆肥は豚・鶏ふん堆肥等に比べて易分解性有機物が少ない。また、易分解性有機物の指標としてAD可溶有機物、難分解性有機物の指標としてADFが、それぞれ有効と考えられる。(2)酸素消費を利用した易分解性有機物簡易推定法を開発した。この方法は有機質資材中易分解性有機物の推定や易分解性有機物による堆肥の腐熟度判定に用いることができる。(3)有機質資材中のADFの簡易迅速推定法(普及指導機関で容易に対応可能)を開発した。(4)電子レンジによる水分測定において乾燥の終点判断を容易にするインジケーターを開発した。また、ガスコンロを利用した粗灰分の簡易測定法を開発した。どちらも普及指導機関で容易に対応可能である。(5)コマツナ栽培における家畜ふん堆肥中窒素の肥効測定では、AD可溶有機物含量(400mg/gDM)以下の牛・豚ふん堆肥の窒素肥効量を無機態窒素含量測定により、全家畜ふん堆肥の窒素肥効量を窒素放出量測定により求めることができる可能性を示した。(6)家畜ふん堆肥を含む有機質資材の夏期3ヶ月間の窒素肥効量は、乾物中全窒素含量を変数とする2次式により、簡易に推定できる可能性を示した。(7)モミガラ混合割合及び堆肥化期間が乳牛ふん堆肥の土壌中での分解性に及ぼす影響を調査したところ、堆肥化中の発熱はほとんどふんの分解によるものであり、また、モミガラ混合割合の多い堆肥は、施用直後は窒素を放出するが、その後ゆっくり窒素を吸収する可能性が示唆された。(8)牛ふん堆肥と牛尿の併用による無化学肥料のイネ育苗は、充実度の低下という欠点はあるものの可能であると考えられた。モミガラ牛ふん堆肥の併用は、土壌pHの上昇が懸念されるがマット強度とケイ酸含量の上昇効果も期待でき、さらに効果的であった。
専門 環境
部門 共通
カテゴリ 土づくり 肥料 育苗 簡易測定 乾燥 くり こまつな 乳牛

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