育成期における粗飼料多給と肥育前期における放牧が肥育成績に及ぼす影響

課題名 育成期における粗飼料多給と肥育前期における放牧が肥育成績に及ぼす影響
研究機関名 京都府畜産技術センター
研究分担 碇牧・繁殖技術部
研究期間 新H18~20
年度 2005
摘要 1.背景・目的:府内で生産される和牛子牛は、年間約700頭が子牛市場に出荷され、主として府内の肥育農家に販売されている。子牛を生産する府内の繁殖農家は飼養規模が小さく、逆に肥育農家は大規模であるため、集団飼養への不適応や出荷されるまでの子牛の飼養方法による事故、更には肥育成績への影響が懸念されている。そこで、府内農家の78%を占める小規模繁殖経営(10頭未満)の飼養管理実態を明らかにして問題点を抽出するとともに、育成期の飼育形態や飼育法が肥育成績に及ぼす影響を明らかにして、子牛育成方法の改善を図る。また、肥育牛の管理に放牧を組み入れて充分な運動をさせ生草を食べさせることは、高級牛肉を狙う和牛には不向きであるのが通説となっている。しかし、消費者の自然志向、高食味性嗜好、自給飼料の活用から考え、肥育牛への放牧利用は今後の追求すべき課題と考えられる。そこで、和牛去勢肥育牛の管理に育成期から一定期間放牧を組み入れ、肥育成績、特に肉質に影響せず、しかも自給飼料が活用できる肥育技術も併せて開発する。
2.既往の関連成果:
(1) 10か月齢の黒毛和種去勢牛を用い、肥育前期(開始後24週まで)に濃厚飼料1kg当たり625IUのビタミンAを飼料に添加したところ、増体量が有意に大きくなり、脂肪交雑に有意な差はみられなかった。
(2) 黒毛和種去勢牛を肥育開始から2か月間(9~11か月齢)、オーチャードグラス、トールフェスク、シロクローバ主体の寒地型牧草地に放牧したところ、肥育全期間において、飼料費、増体量、ロース芯面積、バラの厚さは、肥育全期間舎飼いと差がなかった。
(3) 母子放牧を経験した11か月齢の黒毛和種去勢牛をオーチャードグラス主体の草地に4月末から6か月間放牧し、その後29か月齢まで舎飼いしたところ、育成期の発育は全期間舎飼牛と比較して遜色ない成績を示し、屠畜前体重、BMS、BCSに差はみられなかった。しかし、放牧区のBFSは脂肪色が濃い傾向がみられ、肥育期における粗飼料摂取量の影響と考えられた。
(4) 12週から20週まで放牧を行なった結果、舎飼区に比べ、放牧区は体重増加が減少したが、舎飼に戻すと、速やかな体重回復がはかれた。また、ストリップ方式による8週間の放牧を行なった結果、転牧回数12回、延べ面積10,052m2、1回の放牧面積は837m2、1日1頭当たり45.6m2、推定生草換算で1日1頭当たり22.6kg採食した。この生草に、ワラと濃厚飼料も給与したため、体重当たりの乾物摂取量は舎飼区1.8、放牧区2.2と放牧区の採食量が多かった。
3.期待される成果:大多数を占める零細繁殖農家への技術として、また、肥育農家の安定した購入意欲の向上と肉質改善技術への活用が期待できる。市場性の高い子牛育成方法が明らかになることで、農家技術の高位安定化と「飼いやすい牛」づくりが進み、子牛市場の価値が上がり、畜産業の活性化や飼養頭数の増加が期待できる。
研究対象 肉用牛
専門 飼養管理
部門
カテゴリ 寒地 経営管理 飼育技術 出荷調整 肉牛 ばら 繁殖性改善 良食味

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