課題名 |
絹糸昆虫の利用による生活資材の開発 |
研究機関名 |
福島県農業総合センター
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研究分担 |
作物園芸部
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研究期間 |
継H18-22 |
年度 |
2007 |
摘要 |
目的:野生絹糸昆虫の絹タンパク質等の機能を解明し、生活資材としての利用技術を開発するとともに、それらの素材を確保するための絹糸昆虫の生態解明と飼育技術を確立する。、結果:(1)絹糸昆虫が産生する絹タンパク質等の機能を解明し広く生活資材として利用するための方法を開発しようとして検討している。前年に引き続き未利用の野蚕絹セリシン、中でも天蚕に関する利用法について検討した。まず、天蚕絹セリシン化粧水とその製造方法として特許共同出願したが、これをさらに補強するためにそのセリシンの機能性を検討したところ、家蚕セリシンより分子量は小さくさらに繭層吸湿能の解析から、天蚕絹セリシン化粧水はさらっと感のあると同時に保湿感も高く、しっとり感もあることものと想定された。このことは天蚕、家蚕絹セリシン化粧水の比較アンケート調査により確認された。さらに特定分子量において抗酸化作用がありメラミン色素の発現防ぐこと、ショウジョウバエS2細胞の増殖効果等いくつかの機能性を明らかにした。(2)各種絹糸昆虫の効率的採卵法および安定生産技術の確立を目指して、特に天蚕の多回育(2回育)について検討している。2回目の飼育では結繭率が低下するため、稚蚕と壮蚕飼育を分離して飼育する技術を霊山現地試験地において稚蚕と壮蚕飼育を分離して2回飼育をしたところ、餌不足にならないように天敵、飼料樹害虫等の防除を実施することにより1回目の結繭率を上げることができた。さらに所内での同様な試験を行った。また、ウスタビガ卵の長期保存について検討ししたところ、ウスタビガ卵の冷蔵は北大農学部で行い、温度を-3、-2、-1、0℃ として、冷蔵開始から3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月間保存し出庫して孵化率を検討したところ、長期保存温度は-1~-2 ℃であることを認めた。
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カテゴリ |
害虫
機能性
飼育技術
防除
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