c.中山間・傾斜地の立地条件を活用した施設園芸生産のための技術開発

課題名 c.中山間・傾斜地の立地条件を活用した施設園芸生産のための技術開発
課題番号 2008010592
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,中山間傾斜地域施設園芸研究チーム
協力分担関係 東京大学先端科学技術研究センター
岡山大学大学院
日本板硝子株式会社
広島県立総合技術研究所農業技術センター
山口県農林総合技術センター
徳島県農林水産総合技術支援センター農業研究所
愛媛県農林水産研究所
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 棚田地帯のほ場の再整備技術については、1)棚田地域におけるハウスの水供給施設について実態調査を行い、水質上の問題から用水路以外の水源を利用する農家が多いこと、かんがい水量の確保と除塵を目的に農家自らが中間貯水槽を作製しており、そのタイプは掘り込み式・組み立て式・既製品利用の三つに分類され、貯水量は各々夏季日かん水量の2~4日分、1~2日分、1日分であること、中間貯水槽への導水には必要最小口径の3、4ランク上の規格となる30mm、40mmのパイプが利用されていること、を明らかにした。2)中山間・傾斜地ほ場の立地条件を活用するため、トマト収量に関与する個体群受光特性に対するほ場傾斜の影響を解析し、群落内の光の減衰率は平地よりも傾斜地で小さい場合があることを明らかにした。このことは、傾斜地の作物生産効率が平地よりも高い可能性を示唆している。 自然災害対策技術については、1)強風ハザードマップの作成手法の開発を目指し、平成16年10月の台風23号襲来時における愛媛県久万高原のパイプハウス設置地点における風速の推定を計算領域に一定の流入風を与える方法で試みたが、数値予報データを用いて計算した場合とは異なり良好に推定することはできなかった。 ハウス内の暑熱緩和技術については、1)乾湿球温度差に基づき噴霧を制御する簡易な細霧冷房システムを作製し、循環扇および遮光シートを併用することにより、葉濡れを起こすことなく、高温期の施設内気温を外気温とほぼ同等又はそれ以下に制御することに成功した。2)数値流体力学(CFD)シミュレーションによって、屋根散水が温室内を冷却する効果は、換気回数が少なくなるにつれて大きくなり、換気回数が1時間当たり約10回の場合は2℃程度であることを明らかにした。 低段密植栽培技術については、1)19年度までに開発したトマトの20t/10a採り栽培技術の実用化を進めるため、地域農業確立総合研究により規模・立地条件(標高)の異なる3つの産地において実証試験を開始した。 低コストな養液栽培技術については、1)ソーラーポンプと極微量多頻度かん水同時施肥システムを組み合わせることにより、液肥混入機を不要とし、7万円/10a程度の初期投資費用で設置できる養液栽培装置を作製した。
カテゴリ 傾斜地 栽培技術 施設園芸 施肥 中山間地域 低コスト トマト 養液栽培

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