d.暖地における簡易施設等を活用した野菜花きの高収益安定生産技術の開発

課題名 d.暖地における簡易施設等を活用した野菜花きの高収益安定生産技術の開発
課題番号 2008010593
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,暖地施設野菜花き研究チーム
協力分担関係 アグリテクノ矢崎
名古屋大学
九州大学
久留米大学
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 1)トマトの粗大有機物由来炭酸ガス利用による多収技術の開発に向けて、硝安を添加した稲わらを10t/10a施用することにより1月の午前9時のハウス内炭酸ガス濃度は無施用の400ppmに対し758ppmに上昇し、促成栽培トマトの収量が24%増加することを示した。2)アスパラガスの伏込み栽培技術について、九州の低標高地(福岡県久留米市、標高30m)では三重被覆による無加温伏込み栽培が可能で、根株掘り上げ時期は11月よりも12月の方が根株重当たりの若茎の生産効率が高く、品種は「グリーンタワー」、「ウェルカム」が有望であることを明らかにした。3)スプレーギクの直接短日栽培(短日条件の本ぽに定植する栽培)において、収穫時に60cmの切り花長を確保するために必要な定植時の茎長は、春作では10cm、秋作では17cmであることを明らかにした。スプレーギクでは出蕾10日後までは葉、茎の乾物重は増加するが、その後はほとんど増加せず花梗や花の乾物重が増加し、収穫10日前以降は花の乾物重だけが増加することを明らかにした。4)高温期の結球レタス栽培におけるストレスを緩和するため、結球期以降に少量・多頻度のかん水を行うと結球緊度が過度に上昇することなく結球重が増加し、チップバーンの発生や抽だいに伴う茎伸長が抑制されることを示した。昼温30℃夜温30℃と育苗時の温度が高いとチップバーンの発生と抽だいに伴う茎伸長が助長されることをほ場試験で確認した。遮光によるチップバーン発生抑制は確認できなかった。トマト苗を昼温35℃夜温30℃で1週間生育させた場合、共台に比べ「Bバリア」台木では、乾物重が1.2倍となり、接ぎ木による耐暑性向上効果を認めた。5)不良環境耐性は高いが芳香性の乏しい常緑ツツジに芳香性を導入する目的で交配した野生種との遠縁種間交雑の14交配組み合わせのうち、6組合わせで緑色実生が得られた。また、ツツジの香りの強さや質に大きな変異を認め、落葉性ツツジは常緑性ツツジよりも発散香気成分量が多い傾向にあった。6)フザリウム病であるサラダナ根腐病を防除するために試作した土壌消毒機について、薬液吐出量の誤差を明らかにするとともに、走行試験に基づきカムと注入刃を改良した。7)在来ベゴモウイルスの一種であるトマト黄化萎縮病病原ウイルスのタバココナジラミによる伝搬効率は、トマト黄化葉巻ウイルスに比べて明らかに低いが、同一ほ場での発生時期は毎年ほぼ同じであった。タバココナジラミは国内にはバイオタイプBおよびQが属する侵入型2グループ以外に、アジア1型、2型、中国型、スイカズラ(JpL)型の異なる遺伝子型個体群が生息することを明らかにした。8)九州地域のきゅうりやメロンで発生している退緑黄化症状は、新規ウイルスであるウリ類退緑黄化ウイルスにより発生することを明らかにするとともに、その検出法を開発した。
カテゴリ アスパラガス 育苗 萎縮病 黄化症状 きく きゅうり 栽培技術 台木 耐暑性 タバココナジラミ 接ぎ木 土壌消毒 トマト 根腐病 春作 品種 防除 メロン レタス

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