d.誘導抵抗性等を活用した生物的病害抑制技術の開発

課題名 d.誘導抵抗性等を活用した生物的病害抑制技術の開発
課題番号 2008010601
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,生物的病害制御研究チーム
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,近農研,生物的病害制御研究チーム
協力分担関係 丸善製薬株式会社総合研究所
片倉チッカリン(株)
株式会社アイカムス・ラボ
青森県工業総合研究センター
長野県野菜花き試験場
茨城県農業総合センター
兵庫県篠山普及センター
JAささやま
奄美群島広域事務組合
農業環境技術研究所
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 1)弱毒ウイルスによるウイルス病の防除技術の開発については、トウガラシマイルドモットルウイルスの弱毒株がピーマン3品種で有効であることを確認した。また、一部品種で発生しているへこみ果についてはウイルス増殖量の少ない弱毒株を利用することで対応できることを明らかにした。ウイルス不活化菌の持つ感染抑制物質は酵素的たんぱく質様物質と菌体外多糖であることを明らかにした。トスポウイルスでは低温処理で弱毒性の株を作出した。ピーマン葉中にウイロイドを不活化する物質が含まれていることを明らかにした。2)バクテリオファージを利用した植物細菌病の防除技術については、キャベツ黒腐病について、非病原性細菌98106株を高濃度(108cfu/ml)で葉面散布すると発病が抑制されること、これに非病原性細菌と黒腐病菌両者を溶菌するファージを加えると防除効果が増し、非病原性細菌を溶菌しないファージを加えてもその防除効果は増すことを明らかにした。また、スキムミルクの加用は効果に影響せず、ファージを4℃で1年以上保存しても溶菌活性が保たれることを明らかにするとともに、ファージのベクターとなる非病原性細菌を作製する新しい手法として、セルフクローニングの手法を用いることで組換え体とならない病原性遺伝子欠損細菌株を作製・選抜可能な手法を開発した。3)バイオフューミゲーションによる土壌病害の防除技術では、植物のすき込み・かん水時の被覆資材としてはポリエチレンフィルムよりガスバリア性フィルムが優れている可能性を示した。4)微生物の拮抗機能を活用した土壌病害の防除技術については、トマトネコブセンチュウ害はトリコデルマ属菌処理により軽減することを明らかにし、ベニバナインゲンにおける4種類の立枯性病害を同時防除するために調製したトリコデルマ属菌4種の混合拮抗菌系の中から綿腐病に対して高い防除効果を示す系を選定した。5)生理活性物質等を利用した植物細菌病に対する誘導抵抗性の発現機構については、酵母抽出液処理によるトマト青枯病発病抑制機構の解明を進め、活性物質の候補を特定した。6)植物に含まれる天然抗菌物質を利用した糸状菌病の防除技術については、甘草抽出液がイチゴ炭疽病菌の分生胞子発芽を強く阻害することを明らかにした。キャベツ根こぶ病に対するキチンの防除効果は分子量が1,000以下になると低下することを明らかにし、分子量10,000程度のキチンを多く含む資材(LMC)と非病原性細菌株との併用が防除に最も効果的であることを示した。さらに、トマトの病害防除に有効なLMCの直接注入法を開発した。
カテゴリ いちご キャベツ 炭疽病 抵抗性 とうがらし トマト ピーマン 品種 べにばないんげん 防除

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