e.病原ウイルス等の昆虫媒介機構の解明と防除技術の開発

課題名 e.病原ウイルス等の昆虫媒介機構の解明と防除技術の開発
課題番号 2008010602
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,中央研,昆虫等媒介病害研究チーム
研究期間 2006-2010
年度 2008
摘要 1)稲に感染するウイルスのヨコバイ類媒介昆虫-宿主植物間のシャトル感染機構を分子生物学的に解明する研究の一環として、稲の遺伝子RIM1(Rice dwarf virus multiplication 1)はイネ萎縮ウイルスの感染・増殖をサポートすることを明らかにした。2)各種稲の媒介昆虫等に対する抵抗性特性を解明する研究の一環として、ジーンバンク保存の1,400品種から一次スクリーニングしたイネ萎縮ウイルス病抵抗性品種のうち3品種は昆虫抵抗性ではなく、ウイルス病抵抗性である可能性を示唆した。3)麦ウイルスの制御技術開発を目的として、BaYMVのI~IV系統におけるRNA1の塩基配列を決定し、制限酵素の組み合わせで各系統を識別できることを明らかにした。4)昆虫媒介性病原を制御する技術開発の一環として、植物で長期間維持したタマネギ萎黄病ファイトプラズマの多くで、Amp遺伝子にアミノ酸残基置換を伴う塩基配列の変異が生じていることを解明した。5)オルピディウム菌によるメロンえそ斑点病の媒介機構の解明に向けて、O. bornovanusはメロン根細胞への侵入時に侵入菌糸様構造を貫入させ、その感染過程においてメロンえそ斑点ウイルス(MNSV)がひ嚢と侵入菌糸様構造内に少数局在していることを明らかにした。また、媒介阻害効果のある資材を探索するため、8種類のレクチン、4種類のエンドサイトーシス阻害剤および1種類のペクチンをO. bornovanus遊走子へ前処理し、何れの薬剤もMNSVの媒介を阻害しないことを明らかにした。O. bornovanusには、遺伝系統、植物寄生性、血清反応および形体の異なる系統があることを明らかにするとともに、本菌特有の塩基配列情報に基づいた本菌のPCR検出法を開発した。6)アザミウマ類によるトスポウイルス媒介機構を解明するため、トマト黄化えそ病発病株に対してはアザミウマの強い選好性が見られるのに対し、病徴が発現する前の潜伏感染株に対するアザミウマの選好性は弱いことを明らかにした。また、生物的手段によるまん延防止技術の開発に向けて、アザミウマの食害を受けたシロイヌナズナでは、ジャスモン酸関連遺伝子群が誘導されることを明らかにするとともに、ジャスモン酸噴霧処理はシロイヌナズナにアザミウマに対する食害耐性を付与することを示した。7) HEVキャプシドたんぱく質を発現する形質転換レタスの開発により動物ウイルスの抗原を作物で作製する技術を開発し、血清診断技術につなげる抗原大量調製システムを得た。
カテゴリ 萎黄病 黄化えそ病 診断技術 たまねぎ 抵抗性 抵抗性品種 トマト 品種 防除 メロン 薬剤 レタス

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