h.暖地における長距離移動性、新規発生等難防除害虫の発生メカニズムの解明と総合防除技術の開発

課題名 h.暖地における長距離移動性、新規発生等難防除害虫の発生メカニズムの解明と総合防除技術の開発
課題番号 2009013876
研究機関名 農業・食品産業技術総合研究機構
研究分担 (独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,難防除害虫研究チーム
協力分担関係 農業生物資源研究所
近畿大学
鹿児島県農業開発総合センター
研究期間 2006-2010
年度 2009
摘要 1)平成20年6月に西日本に飛来したヒメトビウンカは、薬剤感受性や保毒虫率が国内土着個体群の特性と明確に異なることから、中国江蘇省を飛来源とした海外移動であることを明らかにした。また、これが契機となって飛来地域でイネ縞葉枯病が多発生したことを明らかにした。2)トビイロウンカのイミダクロプリドに対する薬剤感受性低下の程度はベトナム北部に比べてベトナム南部で大きいこと、ベトナム北部から日本にかけての東アジア地域でも21年には20年に比べて感受性低下が進んでいることを明らかにした。3)薬剤感受性を異にするヒメトビウンカ系統間の交配実験から、イミダクロプリド抵抗性については劣性1遺伝子、フィプロニル抵抗性についてはポリジーン支配であることが示唆された。トビイロウンカのイミダクロプリド抵抗性の機構は解毒作用に関与する代謝系の変異ではなく、作用点に変異が生じている可能性が示唆された。4)7月から8月のフタテンチビヨコバイ成虫の発生消長は密度増加曲線で近似することができ、前年冬期が高温少雨、当年7月が高温多雨であるほど発生量が増加することを明らかにした。5)20年度に明らかにしたハスモンヨトウの加害葉における植物ホルモンのジャスモン酸とジャスモン酸イソロイシンの増加について、増加の継続時間は加害後から72時間以内と短いことを明らかにした。6)ホソヘリカメムシ合成フェロモン水盤トラップでは、大豆開花後の8月下旬の数日に大量の成虫が誘引され、誘引ピークの後に大豆ほ場内の成虫密度が上昇したことから、大量誘引は、成虫の大豆ほ場への飛来・侵入時期をとらえていると考えられた。7)きく寄生性の新規発生ネグサレセンチュウ2種(クマモトネグサレセンチュウ、ニセミナミネグサレセンチュウ)に対する主要対抗植物7種の栽培は、栽培後に線虫密度を約20%以下に減少させたが、休閑(無寄主)条件と比較すると有意差が認められない場合が多かった。亜熱帯性ネコブセンチュウ3種(アレナリアネコブセンチュウ沖縄型、ナンヨウネコブセンチュウ、ジャワネコブセンチュウ)に対する主要対抗植物3種(ソルガム、スーダングラス、クロタラリア)の栽培は、線虫密度を休閑条件と同等以下に低減させた。亜熱帯性ネコブセンチュウ3種の発育零点は13.1~13.7℃であり、1世代所要有効積算温度は390~424日度であり、これら線虫の九州での容易な定着可能性を示唆する。8)コナガについては、作物-害虫-天敵相互作用の解析に基づいて開発した天敵誘引剤、天敵活性化剤を利用したアブラナ科葉菜類コナガの総合的管理技術を開発し、その技術マニュアルを生産者に配付して普及に努めた。
カテゴリ 亜熱帯 あぶらな 害虫 カメムシ 管理技術 きく 縞葉枯病 総合防除技術 ソルガム 大豆 抵抗性 ヒメトビウンカ フェロモン 防除 薬剤

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