課題名 | v.南西諸島における島しょ土壌耕地の適正管理、高度利用を基盤とした園芸・畑作物の安定生産システムの開発 |
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課題番号 | 2009013890 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,九州研,南西諸島農業研究チーム |
協力分担関係 |
沖縄県農業研究センター 琉球大学 中村学園大学 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2009 |
摘要 | 1)ため池に流入する主たる栄養塩排出源を特定し、バイパス等による流入抑制対策により水質環境の改善が期待されることを明らかにした。一方、透水性の高い島尻マージでは、未利用肥料成分は発生負荷量の約3割が地下へ流亡していると推察された。また、極強酸性の国頭マージに堆肥を施用することでそば茎葉中のリン酸含量に伴って子実重が高くなり、堆肥からの可給態リン酸の放出がそばの生育を向上させることを明らかにした。このように特有の土壌における養分動態を解明することができた。2)20年度に示唆されたレタス生理障害(チップバーン)の発生と硝酸イオン濃度との関係について、肥料の量・種類に関わらず、生育後半の濃度が高いほどチップバーン発生程度が高いことを重粘稠密な島尻マージで明らかにした。レタスの新栽培体系の実証試験を引き続き実施し、増収を確認した。南西諸島では窒素:リン酸:カリ=4:8:6 kg/10aを施用し、播種量を5kg/10aとする3月播種5月収穫体系により、端境期の初夏に新そばを安定供給できること、強酸性土壌の国頭マージでは堆肥1t/10a施用により増収すること、及びコンバイン収穫適性も高く食味は既存産地並であることを明らかにした。18年度に得られた夏場野菜の生産性の阻害要因の成果に基づき、茎葉利用甘しょやハンダマが夏野菜として望ましいことを明らかとし、現地実証試験を実施した。3)本島中北部では、家畜ふん尿由来の窒素、リン、カリの潜在的賦存量は余剰で木質系副資材は不足していることを明らかにした。不足する木質系副資材の代替のため未利用の作物残さを活用した堆肥化における適正混合比は、豚ふん:バガス=10:1、牛ふん:パイン残さ=3:1であることを明らかにした。 |
カテゴリ | 肥料 栽培体系 生理障害 そば 播種 豚 良食味 レタス |