課題名 |
生産コストと付加価値を考慮した地鶏の生産流通方式の確立 |
研究機関名 |
福島県農業総合センター
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研究分担 |
畜産研究所
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研究期間 |
継H18~H22 |
年度 |
2008 |
摘要 |
目的:県産地鶏の需要は増加しているが、生産現場からはコストの低減が求められており、また、生産される肉の斉一性がとれていないという点が指摘されている。そこで、飼料費に着目した生産コスト低減を図るとともに、肉質の向上と斉一性を高めるための試験を行い、安定生産に向けた飼養管理技術を確立する。、成果:(1)川俣シャモ(鶏種:ふくしま赤しゃも)の飼育はこれまで専用飼料が使用されているが、市販飼料を利用した低コストな飼育方法について検討した。その結果、市販飼料と専用飼料を組み合わせて飼育すること(80日齢まで市販飼料、80日齢以降専用飼料給与)で、コスト低減が可能となり、これまでと同様の良質な肉質であることがわかった。(2)会津地鶏に給与するブロイラー用飼料の一部を米ぬかで代替して通常飼料で育てた場合と比較した。その結果、10%代替した場合の飼料要求率、生産指数が優れ、生体重、各部位肉重量においても通常の場合と差が無かった。(3)会津地鶏について、90~130日齢間の10日ごとにモモ肉を採取して味覚センサーで分析した。その結果、「旨味」は90日齢以降の各日齢や雌雄間で大きな変動は無かった。「旨味コク」は90日齢では雌より雄が高い値を示すが、100日齢で逆転して雌の方が高い値を示した。したがって会津地鶏の味の特徴である旨味とコクを重視する場合は、雄は早めに、雌は100日齢以降遅めの出荷が適すると推察できる。(4)会津地鶏の雌でデビーク省略と飼養密度の違いによる生産性を調査した結果、発育は飼養密度に関係なく同等に発育したが、飼料消費量は飼養密度が低いほど多く消費する傾向が見られた。また、悪癖(尻つつき)は飼養密度に関係なく発生することが判明し、発生した群では育成率が低下して生産性が悪くなることを確認した。次年度は会津地鶏の雄で悪癖の発生と生産性の調査を実施する。、
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カテゴリ |
コスト
飼育技術
出荷調整
低コスト
鶏
もも
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