課題名 | g.野菜・茶の食味食感評価法の高度化と高品質流通技術の開発 |
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課題番号 | 2010014911 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,野茶研,野菜・茶の食味食感・安全性研究チーム |
協力分担関係 |
広島大学 大阪府環境農林水産総合研究所 新潟医療福祉大 近畿大学 高知県農業技術センター |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2010 |
摘要 | 化学分析による呈味成分評価法、物理的計測による食感評価法の開発では、1)トマト、きゅうり、レタスを生食する場合のおいしさに関連する食味・食感要素を整理し、それぞれに対しての理化学的評価法を提示した。さらに、関連成果を品質評価法マニュアル集としてまとめた。新たな味覚センサによる緑茶のうま味・苦渋味の評価法の開発では、1)苦渋味が異なる市販の緑茶飲料水に対して、新規レセプター型味覚センサ(β-CD(シクロデキストリン)/SPR(表面プラズモン共鳴)システム)を適用し、SPR 応答はヒトの感覚と同様の傾向を示すことを明らかにした。緑茶浸出液における水色の数値化手法の開発では、1)イメージング分光器を用いて採取した明度、彩度、色相角度のデータから水色を評価するシステムについて、官能審査により「赤み」と評価される試料数を増やして追加分析を行った結果、「赤み」の指摘のない通常試料との判別精度は82%にまで向上したが、水色の構成要素は多様であるため、緑茶の水色を数値化するまでには至らなかった。野菜の切断傷害や成熟に伴う品質変化の生化学的・分子生物学的解明では、1)カットレタスを用いて、切断傷害により発現量が増加する遺伝子を約150個クローニングして、塩基配列を決定し、データベース検索によりそれらの遺伝子の特性を解析した。2)独自に開発したエチレン完全抑制トマト変異系統(2,4i)について、マイクロアレイ解析により遺伝子発現のエチレン依存性を網羅的に明らかにした。また、2,4iは0.01 ppm、1週間のエチレン処理でもリコペンの蓄積が確認され、極低濃度のエチレンに反応していることを直接的に示した。3)21年度にマイクロアレイ解析により抽出した成熟に伴うリコペン蓄積量等の変化に相関して特徴的な挙動を示すトマト遺伝子について、RT-PCRにより発現パターンを解析し、植物ホルモン代謝およびシグナル伝達関連遺伝子がリコペン蓄積量の調節に関与する可能性が高いことを示した。 |
カテゴリ | きゅうり 茶 データベース トマト 評価法 良食味 レタス |