課題名 | d.先端技術を活用した食品の加工利用技術の開発 |
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課題番号 | 2010014923 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品素材科学研究領域,穀類利用ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品工学研究領域,先端加工技術ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品工学研究領域,製造工学ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品工学研究領域,製造工学ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品工学研究領域,食品高圧技術ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品素材科学研究領域,糖質素材ユニット (独)農業・食品産業技術総合研究機構,食総研,食品機能研究領域,食品物性ユニット |
協力分担関係 |
学校法人東京農業大学 国立大学法人筑波大学 東光食品(株) (株)フロンティアエンジニアリング (株)スギヨ 石川県 (株)超臨界技術研究所 全国穀類工業協同組合 日清製粉(株) (株)波里 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2010 |
摘要 | 国産農産物の需要拡大のための高付加価値化の研究に関して1)でん粉を多く含む穀類加工食品の糖質消化性の簡便な指標として利用できる、ヒトの消化過程に基づいた評価法を開発した。2)高アミロース米などを用いた浸漬によりγ-アミノ酪酸(GABA)が5~10倍程度に増加することを明らかにし、GABA含量を高めた米粉による加工品の開発をした。 3)脂溶性機能性成分の吸収性の促進に関して、コレステロールによってリゾリン脂質の吸収が阻害されることを明らかにした。4)グルタチオンを米粉100%生地に添加することにより、グルテンや増粘剤を使用せずに米粉パンをつくることができることを明らかにし、生地が小麦パンとは微視的には異なる構造を持つことから米粉単独でも焼成時の気泡の保持が可能となり生地が膨らんでいることを示した。米の新たな利用拡大のための米粉の技術開発に関して1)米粉パンの特徴である伸びを貫通試験と引っ張り試験によって評価した結果、この評価法が老化の指標として有効であることを示した。製パン性の指標になる米粉特性である損傷澱粉、水分について値付けを行った標準米粉を作成した。微細化した米粉の糊化特性は、平均粒径50・mから徐々に変化し始め、10・m以下で劇的に変化することを明らかにした。マイクロカプセルやマイクロチャンネル乳化などの先端技術の活用に関して1)水中油滴エマルションの胃腸モデル消化試験において、エマルションの液滴サイズとその分布の変化はグリセリンの重合度に依存することを明らかにした。ナノチャネル(深さ140nm)の乳化基板を用いて、プリミックスナノチャネル乳化を試みた結果、直接乳化処理よりも微細な平均液滴径400nm台のナノエマルションが調整できることを示した。2)クランベリー果汁を用いたナノろ過において大量処理での特性評価を行い、ろ過温度の上昇により成分の阻止率が低下することを示した。3)タンパク質などの付着を生じない効率的加熱処理として期待される短波帯電界処理で液卵の殺菌処理を行い、液卵中の熱に弱いコンアルブミンに損失を生じないで、添加した乳酸菌を効果的に殺菌することを確認した。アクアガスを用いて、ナガイモの表面加熱殺菌を施し、非耐熱性の自然汚染菌については3秒でほぼ殺菌が可能である極短時間殺菌技術を開発した。発酵処理の品質向上のための高圧の活用について、国産キムチから分離同定した酵母の耐圧性を、酒造用酵母および味噌酵母と比較し、キムチ分離酵母の耐圧性は、酒造用酵母より低く味噌酵母より高いこと、また各酵母で食塩濃度が高い程耐圧性が向上することを示した。 |
カテゴリ | 加工 機能性成分 高付加価値 小麦 需要拡大 評価法 品質保持 |