課題名 | a.寒地畑作物バイオマス資源の多段階利用技術の開発 |
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課題番号 | 2010014945 |
研究機関名 |
農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究分担 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構,北農研,寒地バイオマス研究チーム |
協力分担関係 |
日本甜菜製糖(株) (財)十勝圏振興機構 帯広畜産大学 地方独立行政法人北海道立総合研究機構 北海道バイオマスリサーチ(株) |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2010 |
摘要 | 1)ビートを原料とする有用脂質合成技術の開発に関しては、糖蜜を原料としてトリグリセリド(TG)を高濃度蓄積するKluyveromyces lactis TYC-269にDGA1遺伝子等を過剰発現させ、TG生産性が向上することを明らかにした。また、マウスの経口投与実験および遺伝毒性試験により安全性の一部を確認した。2)麦稈等のセルロース系副産物の高効率分解技術の開発に関しては、麦稈の酵素糖化に最適な酵素を選定して最適糖化条件を決定するとともに、糸状菌リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae) NBRC 5378あるいはドライイーストを用いた並行複発酵により、麦稈からそれぞれ乳酸とエタノールの生産が可能であることを明らかにし、これにより簡便な麦稈からの乳酸、エタノールの生産技術を確立した。ただし、酵素糖化性の年次間差異は構成成分や阻害物質等が原因ではないと考えられた。3)エタノール蒸留残渣を利用した飼料製造技術の開発に関しては、テンサイシックジュースからの蒸留残渣液を添加した小麦稈サイレージはカビの発生が認められず、肥育中期牛への2kg/(日・頭)の給与では日増体量と血液成分に影響がないことを確認した。さらに、エタノール生産性が標準株と同程度でグリセロール生産量が少ない有望なエタノール酵母が選抜され、テンサイシックジュースからの蒸留残渣はラット腸内細菌叢の改善作用を有することを明らかにした。また、エタノール原料用のバレイショ栽培において、多収系統の導入によってエネルギー効率が改善されることを明らかにした。 |
カテゴリ | 寒地 小麦 てんさい ばれいしょ |