課題名 | (2) 農業生態系機能の発現に関与する情報化学物質の解明 |
---|---|
課題番号 | 2010014997 |
研究機関名 |
農業環境技術研究所 |
研究分担 |
(独)農業環境技術研究所,生物生態機能研究領域 |
協力分担関係 |
(独)農業・食品産業技術総合研究機構中央農業研究センター 京都大学 |
研究期間 | 2006-2010 |
年度 | 2010 |
摘要 | (1)バラ科植物等が産生する生理活性物質の機能解明多数のバラ科植物から選抜を行い、除草剤の前駆体として誘導体合成等の研究を進めているシス桂皮酸について、植物に対する作用機構を遺伝学的に解析し、リンの吸収に関与する遺伝子群等が影響を受けることを推定した。また、サフランから強い発芽抑制作用を持つ揮発性アレロケミカルとしてイソフォロン等を分離・精製・同定するとともにポット試験で除草効果を確認した。これらは、植物由来の除草剤のリード化合物の候補となるものである。(2)ノメイガ類等昆虫の増殖に関わる情報化学物質の機能解明重要害虫コナガの幼虫による食害を受けている最中にだけ植物(コマツナ)から多く放出される揮発性成分を同定し、コナガの天敵であるコナガサムライコマユバチの雌が、その成分を手がかりとして寄主の存在している植物を発見することを明らかにした。これは、天敵を活用した害虫管理技術に資する重要な知見である。(3)生分解性プラスチック分解微生物の機能解明本研究所が発見した高い生分解性プラスチック分解活性を持つ微生物の分解誘導に関係する環境因子の解析を進め、湿度と温度が重要であることを明らかにした。また、本研究所施設ほ場内で生分解性プラスチックマルチフィルムを設置し、分解酵素を散布した結果、いずれのフィルムにおいても酵素処理により無処理区に比べて有意に長い亀裂が生じ、実規模での酵素の効果が示された。 |
カテゴリ | 病害虫 害虫 管理技術 こまつな サフラン 除草 除草剤 ばら |