課題名 | リンゴの有機栽培実践園における病害虫発生抑制要因の解析と実証 |
---|---|
課題番号 | 2010016013 |
研究機関名 |
(独)農研機構 青森県農林総合研究センター |
研究期間 | 2009-2013 |
年度 | 2010 |
摘要 | K園、リンゴ酢を散布している黒石市A園、特別栽培(節減対象農薬・化学肥料不使用)を行っている鰺ヶ沢町B園、有機JAS栽培の認証を受けているC園において、病害虫発生動向を調査した。K園では、病害でモリニア病、黒星病、褐斑病が多く発生し、黒星病とモモシンクイガによる被害果が目立った。昨年はA園と比較して、褐斑病の発生量が少なかったが、今年は差がなかった。K園で使用されている食酢「清泉-15」のリンゴ各種病害への効果を試験し、モリニア病、うどんこ病、黒星病、褐斑病に効果があることが明らかとなった。K園では表層付近の土壌水分率が低く推移し、通気性や透水性が高まっている傾向が見られた。また、K園ではO園で確認されるようなpHの低下がみられなかった。さらに交換性成分もO園よりは低いものの、大きな低下はみられなかった。K園では表層付近の可給態窒素量が高い傾向にあった。このことが、無肥料でありながら樹体が維持されている一因であると考えられる。2009年春から2010年春の1年間に、園外へ搬出された作物体(果実と剪定枝)に含まれる窒素量を調査したところ、O園が1樹あたり約67gであるのに対し、K園では約37gと、非常に少なかった。年間の窒素搬出量が少ないことも、園内の窒素量の減少を緩慢にしている要因のひとつではないかと推察された。 |
カテゴリ | 有機栽培 肥料 病害虫 うどんこ病 害虫 黒星病 農薬 もも りんご |