課題名 | 菌床シイタケ害虫ナガマドキノコバエの環境保全型防除技術の開発 |
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課題番号 | 2009014128 |
研究機関名 |
(独)森林総合研究所 山口県(農林総合技術センター) 徳島県(農林水産総合技術支援センター森林林業研究所) 千葉県(森林研究センタ-) 群馬県(林業試験場) みのる産業(株) カモ井加工紙(株) |
研究期間 | 2007-2009 |
年度 | 2009 |
摘要 | (1)成虫を近紫外線LEDの“光”と乳酸発酵液の“匂い”の相乗作用で強力に誘引し、捕虫効率の高い粘着シートで捕殺する“LED誘引捕虫器”を開発し、特許および意匠登録を申請した。この捕虫器の普及に向けて、誘引剤の有効期限が1年あることや誤食防止のための着色が可能であることを解明した。さらに大規模モニタリングを行い、電源の長寿命化や使用法の普及などの改善すべき点を抽出した。(2)、密閉度が低い簡易栽培施設では成虫が侵入しやすいため、特に初夏から秋にかけては栽培初期から成虫密度が高まることを明らかにした。誘殺器の設置法では、LED誘引捕虫器を栽培棚の上部~中段のように菌床の附近に設置することで、産卵未完了の雌成虫を多く捕殺できることを明らかにした。また、栽培初期から設置し、成虫捕殺数が増加し始めたら菌床の洗浄などの防除手段を講じるなど、発生予察での有効性を示した。(3)本種の発育ゼロ点を♂7.2℃、♀7.3℃、有効積算温量を♂286.7日度、♀299.7日度、1世代の増殖能力を35.6倍と算出した。これらを用いて、施設への成虫侵入後の個体数増加を予測できた。終齢幼虫が存在する菌床の割合(存在頻度率)と菌床上の終齢幼虫密度との関係式を決定した。これにより、菌床30~160個の終齢幼虫存在頻度率の調査で施設内の終齢幼虫密度を推定できるようになった。 |
カテゴリ | 害虫 しいたけ 防除 モニタリング |