ヒートポンプを応用した低環境負荷型木材加工装置の開発

課題名 ヒートポンプを応用した低環境負荷型木材加工装置の開発
課題番号 2009014178
研究機関名 (独)森林総合研究所
静岡県
(国)東京大学(大学院農学生命科学研究科)
(国)東京工業大学
(株)前川製作所
研究期間 2008-2010
年度 2009
摘要 (1)、木材乾燥の所用エネルギーを板材を想定した熱量計算モデルによって理論的に検討した。所用エネルギーは各種ボイラや従来のフロン型ヒートポンプ方式等で比較して検証した。この結果、当該開発装置はCO2排出量を68%程度削減でき、ランニングコストは年間550万円程度の削減効果が期待できることが明らかになった。昨年度作成したCO2冷媒ヒートポンプユニットに接続する乾燥装置本体の作製を行った。乾燥装置本体は平成21年12月末に完成し、CO2冷媒ヒートポンプユニットと接続して試運転段階に入った。このため、速やかに次年度の乾燥試験に移行できる状態となり検証試験の実行が可能となった。作製した開発装置を用いてヒノキ板材の乾燥試験を行った。その結果、JAS乾燥材の基準に合格できる良好な乾燥度合いを示した。また、既存の装置を用いて木材乾燥試験を行い、木材乾燥処理時に排出された物質の化学成分分析の結果を実証試験装置の作製に応用したことや副産物抽出の可能性を明らかにすることができた。(2)乾燥運転ソフトウェアとは乾燥装置内の温度と湿度を制御するためのものである。当該課題では、一般住宅用のスギ材やヒノキ材等のJAS乾燥材を生産するための温度と湿度を組み合わせた乾燥スケジュ-ルを開発し、既存の実用的な針葉樹乾燥スケジュールと比較検討して作成した。作成した乾燥スケジュ-ルは、作製された開発装置の制御盤に組み込まれ、ヒノキ材で検証試験を行い良好な結果を得た。優れた測定精度が期待出来る中性子水分計の開発を行った。中性子含水率計は木材の生産ラインにも組み込める実用的な設計を行い作製し、スギあるいはヒノキ材を用いて、測定精度の検証試験を行った。(3)LCAによる環境負荷の評価を、製造段階や装置が稼働中に必要とするエネルギーから二酸化炭素排出量で評価した。開発機のCO2冷媒ヒートポンプの製造から使用までの二酸化炭素排出量は同規模のR134a冷媒ヒートポンプと比べて小さいこと、ボイラを熱源とする高温蒸気式乾燥に比べてヒートポンプ式除湿式乾燥における二酸化炭素排出量は小さいことが明らかとなった。これらのことから、CO2冷媒ヒートポンプによる乾燥装置の省エネルギー化は、乾燥材生産における二酸化炭素排出量の削減に効果的であることを示すことができた。CO2冷媒ヒートポンプの比較対象となる蒸気ボイラ加熱による場合を、生産規模で場合分けをして算出した。コスト負担の割合は生産量が少ない場合は人件費の占める割合が大きく、生産量が多く、乾燥装置の数が増えると燃料費の割合が高くなることが分かった。このことは、生産コストのみならず実用化段階での当該開発装置の導入乾燥工場規模の資料になるという結果を得た。
カテゴリ 加工 乾燥 コスト 省エネ・低コスト化 ヒートポンプ

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