| 課題名 | D1310 リグニン系バイオマス資源からの機能性バイオプラスチック製造技術の開発 |
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| 課題番号 | 2009017301 |
| 研究機関名 |
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 独立行政法人森林総合研究所 長岡技術科学大学 東京農工大学 (株)豊田自動織機 |
| 研究期間 | 2007-2011 |
| 年度 | 2009 |
| 摘要 | (D1310)PDC(2-ピロン-4,6-ジカルボン酸)を大量生産するため、各種酸化分解法の適用によるリグニン等芳香族バイオマスの低分子化処理法の検討を行い、またPDC大量生産の実証試験を行った。アルカリニトロベンゼン酸化分解によるリグニンからのPDC原料化効率を検討した結果、スギ酵素糖化残渣リグニンのアルカリニトロベンゼン酸化分解物はパルプ廃液等のリグニン試料に比べ低分子化効率が木紛と同等もしくはそれ以上となり、PDCを得るための低分子化処理に適したリグニン試料であることが明らかとなった。バニリン酸を原料として250L容の大型バイオリアクターによるPDC大量生産を行った結果、1バッチ反応あたり精製PDCとして1.5kg/バッチ(収率70%)を得た。得られたPDCは高分子材料研究に供した。(D1311)リグニン関連芳香族物質からPDCへと変換するのに有用な遺伝子を獲得し、その機能を明らかにすることに取り組んだ。17個のアルデヒド誘導体酸化酵素遺伝子を発現する大腸菌組換え体を得て、シリンガアルデヒドに高い酸化活性を有するベンズアルデヒド誘導体酸化酵素遺伝子を明らかにした。これらの遺伝子産物はリグニン関連物質からのPDC生産に有用であることが分かった。また、新たなベンズアルデヒド誘導体酸化酵素遺伝子を獲得した。(D1312)製紙工程より得られるリグノスルホン酸からのPDC変換系を構築し、PDCエポキシ接着剤の接着機構の把握と最適接着剤組成を明らかにしつつPDC含有ポリウレタンを合成することに取り組んだ。針葉樹リグノスルホン酸のアルカリ分解前処理により得られる原料からPDC生産を行い、未分解の高分子リグニン画分がPDC生産を阻害する事、PDC生産阻害画分とPDCに変換される画分を分離できる事、低分子画分にはPDC生産を阻害する因子は含まれない事を明らかした。組換え微生物の培養過程で発生する急激なPDC生産低下を回避するため、溶存酸素低下後にグルコースを一定速度で添加する事により微生物活性が上昇しPDC生産力が大幅に改善された。PDCエポキシ誘導体を含有した接着剤組成物の硬化反応がおよそ3分で完了することを見出し、また鉄間の接着において硬化時間の短縮により115MPaの接着力を得た。PDC酸アジド誘導体とジオールオリゴマーよりポリウレタンを合成し、オリゴマー鎖長に応じ様々な物性を付与できる手法を開発した。(D1313)PDCを骨格としたポリマーについて各種分析による物性評価を行い、その特性に合わせた用途の検討とその可能性について調査した。PDC-DGエポキシ接着剤の引張りせん断強度を市販の鋼板用接着剤と比較した結果、強度は若干低下したが添加剤等が無添加である事を考慮すると比較的高い性能と判断できた。また、難接着性樹脂であるPPSやPOMに対して市販接着剤に匹敵する引張りせん断強度を示した。硬化後のPDC-DGエポキシの化学構造をUV測定した結果、ピラン環と金属面は特異な関係を示している事が明らかになった。合成したポリウレタンの動的粘弾性評価を行った結果、様々なガラス転移温度を持つポリウレタンの調製が可能であった。 |
| カテゴリ | 機能性 ごま |